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主な対象疾患

形成外科は体表面のほとんど全ての機能的、審美的障害を担当する科といえます。
私たちが取り扱う疾患について、下記に示します。

1. 新鮮熱傷、凍傷、化学熱傷
 いわゆるやけどをさしますが、その原因、深さ、部位を問わず全てを扱います。受傷後、時間が経過してもなかなか治らないやけども御相談下さい。

2. 顔面骨骨折および顔面軟部組織損傷
 当科では上顔面から中顔面、下顔面に至る全ての顔面の骨折(例:頬骨骨折、眼窩底骨折、眼窩内壁骨折、上顎骨骨折、下顎骨骨折、下顎骨関節突起骨折、鼻骨骨折、前頭洞前壁骨折など)を取り扱います。顔の骨(額、眼周囲、眼窩底、頬、鼻、上顎、下顎など)の損傷は、単に顔面の変形だけでなく、さまざまな機能障害(視力が落ちた、ものが二重に見える、咬み合わせが合わない、口が開かない、開きにくい、顔がしびれる、皮膚の感覚がにぶい、等々)を伴うことが少なくありません。このため専門的な治療が必要となります。
私どもの治療の目標は、受傷前の形態、外観、機能を再び獲得することです。顔面の形態や機能は、患者さまの社会復帰に大きく影響を及ぼします。したがって、顔面外傷の診療に際しては、創傷の縫合に細心の注意を払うことはもとより、骨折に対しては解剖学的に正確な構造をできる限り再現することに努めています。
 以下は手術の具体例です。
<頬骨骨折>
 中顔面形態を担う重要な骨であり、手術により骨片を精密に整復後、チタン性のプレートや、吸収性プレートなどで固定して、受傷前の顔貌の再現に努めます。
<眼窩壁(内壁、下壁など)骨折>
 複視や眼球陥凹を生じた場合に手術を行います。基本的には、眼窩内容物を復位後、自家骨や人工材料の移植により骨折部を再建することで、眼窩内容物の再脱出を防ぎます。
<上顎骨骨折、下顎骨骨折、下顎骨関節突起骨折>
 上下顎骨骨折の手術にあたっては、歯科と協力して、良好な咬合と形態の再現の両立に留意しています。骨の固定には、チタン性のプレートや、吸収性プレートなどを用いています。顎関節突起の骨折に対しても、経耳下腺的に顔面神経枝間から骨片の整復、プレート固定を行い、咬合と顎骨形態の再現に努めています。
<鼻骨骨折>
 基本的に、徒手整復(皮膚切開を行わずに、専用の器具で骨片を復位させる手技)を行います。受傷後、日数が経過するなどして既に外鼻変形が完成している場合は、全身麻酔下に鼻腔内を切開して骨切り術を行い、骨片を矯正することもあります。
<その他、軟部組織損傷、挫創など>
 単なる顔のケガでも適切な初期治療を施すことで傷跡を最小限にすることができます。不幸にして傷跡が目立つ場合でも、後日、修正手術で改善できることもありますので傷跡の大小、経過期間に関わらず、遠慮なく御相談下さい。また、顔面の神経断裂(顔面神経枝、三叉神経枝など)は、顕微鏡を使って、再建しています。

3. 口唇裂、口蓋裂
 2017年の診療体制変更に伴い、口唇裂、口蓋裂は、昭和大学藤が丘病院の口唇口蓋裂センターに集約して診療することになりましたので、現在、この領域についての診療は行っておりません。

4. 手、足の先天異常
 指の数や形態の異常(多指症、合指症、巨指症、ばね指など)を取り扱います。手足は、人目につきやすい場所であり、手術に際しては、機能と外観の両立に努めています。基本的に1歳以降に手術を開始しています。

5. その他の先天異常
 耳が折れている(折れ耳)、耳が側頭部に埋もれている(埋没耳)、耳たぶが裂けている(耳垂裂)、耳周囲に小さい穴がある(耳瘻孔)、耳周囲の突起物(副耳)、まぶたが開かない(先天性眼瞼下垂)、逆さまつ毛(先天性睫毛内反)、出べそ(臍ヘルニア)、包茎、外性器変形、副乳など、体表面のほとんどの形態異常を取り扱います。

6. 母斑、血管腫、良性腫瘍
 いわゆるホクロやアザ、良性皮膚・皮下腫瘍などの小さな病変は、局所麻酔下に切除しますが、できるだけ短く目立たない切開線とし、傷跡が目立ちにくくなるよう配慮しています。
 一方、切除後の欠損が縫い寄せられないほど大きい病変については、入院の上、皮膚移植、皮弁(組織移植の一種)、あるいは組織拡張器を用いた病変周囲皮膚伸展後の縫縮などで、創の閉鎖を行います。
当科では、切除した病変は原則として病理組織診断をすることにより診断を確定させ、結果を患者様にお伝えしています。なお、現在、レーザー治療、硬化療法は行っておりませんので、御希望の場合は、施行されている医療機関へご紹介しています。

7. 悪性腫瘍およびそれに関する再建
 悪性腫瘍を切除した後、広範な組織欠損が生じる場合があります。この場合、組織移植による患部の再建が必要となります。当科では、頭頚部悪性腫瘍(舌癌、口腔底癌、歯肉眼、咽頭癌、喉頭癌、外鼻悪性腫瘍、眼瞼悪性腫瘍など)再建を筆頭に、頭蓋再建、乳房再建、胸腹壁再建、外陰部再建、皮膚悪性腫瘍(扁平上皮癌、基底細胞癌、日光角化症、パジェット病、ボーエン病、血管肉腫)再建など多くの手術実績があります。
 再建の方法には、様々(皮膚移植、組織拡張器、局所皮弁、筋皮弁、筋膜皮弁、動脈皮弁、穿通枝皮弁、遊離皮弁、血管柄付き骨移植、インプラントなど)なものがあります。それぞれ長所、短所がありますので、患者さまの疾患、病状、御職業、生活環境、御希望などを総合的に考慮して術式を決定しています。 

8. 瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイド
 外傷や手術後の傷跡、ひきつれ、ケロイドなどにお悩みの方は御相談下さい。病態に応じ、手術(再縫合、Z形成術、W形成術、各種移植術)や、放射線照射、トラニラスト内服、ステロイド注射、ステロイド含有テープ貼付などを組み合わせて加療しています。

9. 褥瘡、難治性潰瘍
 床ずれ(褥瘡)や、なかなか治らない傷(難治性潰瘍)などは、処置法や外用薬の選択を工夫し、陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy:NPWT)や手術を行う事で、治癒を早めることができる場合があります。
手術においては、縫縮できない病変に対しては、皮膚移植や皮弁(組織移植の一種)などで、創の閉鎖を行います。特に褥創の場合は、長期成績の良い皮弁による再建を原則としており、中でも皮弁採取部の犠牲の少ない穿通枝皮弁を用いることが多くなっています。

10. その他
 上まぶたが開きにくい(眼瞼下垂)、下まぶたが閉じにくい(眼瞼外反)、逆さまつ毛(睫毛内反)、巻き爪(陥入爪、彎曲爪)、わきが(腋臭症)、顔面神経麻痺による顔の非対称、痙攣、陥没乳頭、などに対し、形成手術を行っています。
眼瞼下垂症に対する手術の場合、挙筋前転(短縮)術、皮膚切除術などを組み合わせて行い、機能と外観の両立を目指しています。巻き爪には、児島法、鬼塚法、宇田川法、部分抜爪などの手術を行っており、ワイヤーによる矯正は行っておりません。腋臭症に対しては、剪除法によるアポクリン腺切除を行っています。顔面の痙攣、多汗症に対しては、ボトックス注射などの加療も行っています。

11.美容外科・自費診療について
 現在、当科では、保険診療のみを行っており、これらは行っておりません。

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