リエゾンチーム

2021年10月よりリエゾンチームが開始

リエゾンチームは、精神科医、看護師、薬剤師から構成されております。各診療科で入院中の患者さんのメンタル面について複数の職種で支援することを目的に結成されました。
 
リエゾンチームの活動内容を紹介します。不眠、うつ、不安、せん妄、認知症にまつわる精神症状など様々な精神疾患や精神症状を対象にしています。また週に一回、チームで回診を行っています。回診の直前と直後にはミーティングを実施します。そのミーティングでは各職種で意見交換をしながら、それぞれの視点で評価したり、治療するための薬物療法や関わり方のアプローチを提案したりして、入院中の患者さんのメンタル面を支援する最善策を検討しています。計画を立てて、実践して、評価して、見直しが必要であれば再検討していくという流れで、継続的にメンタル面を支援する仕組みです。
 
実は(精神神経科)入院中診察という形式で、すでに精神神経科所属の精神科医チームによる往診は病院の創設当時から実践しております。この歴史ある精神科医チームによる往診は、精神科の専門知識を持つ精神科医が中心に行っている点が特徴です。リエゾンチームと比較すると、毎日、活動しており、機動性と専門性の高いアプローチができることは利点になります。同じ組織、いわゆる医局所属ということもあり、毎日、精神科医同士で意見交換をしながら活動をしております。実績として平均一日依頼件数は、2018年は8.6件、2019年は12.8件、2020年は14.0件であり増加傾向です。
 
この「精神科医チームによる往診」と連携しながら行う新たな取り組みが、複数の職種が関わる「リエゾンチームによる活動」になります。「リエゾンチームによる活動」と「精神科医チームによる往診」を組み合わせることで、相乗効果が得られています。「リエゾンチームによる活動」では複数の職種による関わりが、「精神科医チームによる往診」では専門性の高さや迅速な対応の取りやすさが長所として挙げられます。一方で短所を補うように、例えば精神科医チームの往診でも現場の看護師や薬剤師と相談をしておりますし、リエゾンチームでも直近の精神的な変化について相談に乗り対応しております。両活動において患者さんのメンタル面の支援をしていることに変わりはありませんので、どうぞご安心ください。複数の職種がチームとしてメンタル面を支援する活動が新たに加わったことで、より良い医療が提供できる体制になっています。
 
最後になりますが、これからも至誠一貫の建学の精神のもと、患者さんに寄り添った医療を実践して参ります。リエゾンチームによる支援の希望がございましたら、是非、主治医や担当看護師や病棟薬剤師に相談してみてください。