講座紹介

昭和大学 薬学部 腫瘍細胞生物学教室
主任教授 柴沼 質子

平成21年4月、昭和大学薬学部に新しく腫瘍細胞生物学講座が誕生しました。

この講座では、腫瘍に対する細胞生物学的理解を深め、それを基にがん化学療法の向上と新たな抗がん剤創製に貢献することを目指します。このような講座は他大学薬学部にはなく、現在のところ昭和大学薬学部唯一の講座ということになります。その責任の重さを感じると同時に、この“only one”の存在に応えられるような教育と研究をおこなっていきたいとはりきっています。すなわち、より良い抗がん剤治療とより優れた抗がん剤開発に貢献できる人材を輩出すること、そして薬学的視点に立ったオリジナルながん研究を行い、その成果を世界へ向けて発信すること、この2点が主な使命だと考えています。

この講座は、野瀬清(前)教授が担当されました(旧)微生物薬品化学教室時代からのがんの細胞生物学に関する教育・研究を引き継いで誕生しました。これまでに蓄積された成果を礎に、それらをさらに実際の臨床応用へ向けて発展させていきたいと考えています。特に、私たちが独自に単離し、解析を続けているTGFβ・活性酸素誘導性Hic-5遺伝子については、最近、がん細胞の特性に深く関わっていることがわかってきました。また、その背景となった活性酸素種についても、細胞の悪性化シグナルとして機能する可能性を追求しています。今後は、がんの性質の中でも転移能に主な焦点を当て、これらの分子を中心に、新しい考え方に基づいた“がんの二次予防薬(転移抑制薬)”の提案を目指していきたいと考えています。
日本はこれから本格的に高齢化社会を迎えます。今後、がんは私たちにとってますます脅威となるでしょう。少しでも多くのがん患者さんを救えるように、日々、教室メンバー全員で力を合わせ、頑張っていきたいと思っています。

講座紹介

月に新たに開設され、柴沼質子教授が教室主任として着任されました。研究室名からもわかるように、当研究室のテーマとしてはがん細胞の性質についての解析を行っています。近年の診断や外科治療技術の進歩により、がんに対する治療成績は一見向上しているように見えますが、一方で未だに3人に1人ががんで亡くなるのが現状です。その原因としては、原発巣治療後の転移によると考えられます。
そこで当研究室では、がん細胞の転移メカニズムの解明、さらにはその成果に基づき原発巣摘出後の補助療法として、新しい概念である転移抑制薬の開発を目指して研究を行っています。

具体的には、細胞接着斑タンパク質Hic-5によるがん転移抑制機構、転移促進に関わるサイトカインTGF-βの新規細胞内シグナル伝達機構、ミトコンドリアに依存した転移促進機構について、正常乳腺上皮細胞および乳がん細胞を用いて解析を行っています。
これらの研究成果により、少しでも多くのがん患者さんを救うことに貢献することを目指しています。また、以上の研究を通じて、がんの性質をより良く理解して適切な抗がん剤治療を提案できる薬剤師、あるいは論理的な思考に基づいて将来の薬物治療に発展的に貢献できる人材の育成に努めたいと思っています。

ページ先頭へ戻る

ページ先頭へ
Copyright(C) 学校法人 昭和大学 All Rights Reserved.
〒142-8555 東京都品川区旗の台1-5-8
電話番号(大代表):03-3784-8000