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不妊外来
不妊外来について
当院では女性外来で不妊治療を行っています。子どもがほしいけれど体外受精は不安という人や、子宮筋腫や子宮内膜症などの疾患があり手術が必要な人を対象に、まずは自然な妊娠をめざして不妊検査とタイミング指導を、その後、ステップアップとして人工授精へと進めていきます。卵管閉塞の方には卵管鏡も対応が可能です。体外受精につきましても昭和大学病院と連携して対応しています。また、子宮筋腫やチョコレート嚢腫などの合併症による不妊、双角子宮や中隔子宮といった子宮の形態異常、円錐切除による子宮口閉鎖、子宮筋腫切除後や帝王切開後の子宮の瘢痕が影響している場合にはそれに対する手術も実施するなど、不妊に関する手術全般に対応しています。

准教授 近藤 哲郎(こんどう てつろう)
<専門医・認定医資格>
日本産科婦人科学会専門医・指導医
生殖医療専門医
臨床遺伝専門医
子宮内精子注入法、遺伝カウンセリング について
体外受精を試みたけれどうまくいかなかった人を対象に、遺伝カウンセリングを行っています。体外受精の不成功例の多くが染色体異常であることをご説明し、妊娠の可能性を高めるためのサポートをしていきます。子宮内精子注入法(人工授精)は、精子の状態が悪い人、タイミング法では妊娠が難しいご夫婦、2人目3人目ができない人が主な対象となります。体外受精と比べて費用も抑えやすいことから、体外受精で結果が出なかった人がステップダウンして人工授精を行うこともありますが、人工授精の成功を期待しにくいケースも多いため、本来の妊娠率に近づけられるよう、コーディネートしていきます
新型出生前診断(NIPT)
新型出生前診断(NIPT)は、ダウン症の原因である21番目の染色体に異常がないかを調べる検査です。血液の中には染色体のかけらが流れていますが、妊娠するとお母さんの血液の中に赤ちゃんの染色体のかけらが入ってきます。そこでお母さんの血液検査をすることで、染色体の異常を調べます。この検査は陽性的中率が80%〜90%、陰性の場合99.9%と高い上、羊水検査のように出血や流産する可能性もなく、安全性高く正確に検査することができます。当院はこの検査の指定機関であり臨床遺伝専門医が4人在籍しています。不妊治療を受けられた方もご不安があるかと思いますが、当院では新型出生前診断(NIPT)もスムーズに受診することが可能で、年齢に関わらず不安な方にはカウンセリングを行い、医学的な専門の知識を交えてご夫婦でどうするかの相談にも対応しています。
不妊治療をお考えの方へ
不妊治療は体への負担や経済的な負担のほか、精神的にも負担がかかることがあります。当院では、そんな患者さんの心の支えとなるような医療をめざしています。例えば、基礎体温の記録については、基礎体温の変化や排卵日のズレが過度に気になりストレスを感じるようであれば、計るのをお休みしましょうとご提案し、リラックスして治療ができるようにしています。不妊治療は、早い段階で適切な治療を始めることも大切です。正しい知識とご自身の状況を正確に理解した上で、パートナーとともにご自身のライフサイクルを考えてみるのもよいでしょう。そういったことからの相談にものっています。