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- 新しい不整脈治療(PFA)について(循環器内科)
新しい不整脈治療(PFA)について(循環器内科)
新しい不整脈治療(PFA)について(循環器内科)
パルスフィールドアブレーション(Pulse Field Ablation:PFA)は心臓の不整脈治療のために使われる新しい技術です。特に心房細動(AF)において、電気的に異常な信号を発生させる部分をターゲットにして、高電圧の短い電気パルスを用いて組織を処置します。
この治療法は、従来のラジオ波アブレーション(RFアブレーション)あるいは、冷凍アブレーション(CRYOアブレーション)に代わる選択肢として注目されています。従来の方法では高温または低温で、心臓の組織に障害をあたえ電気伝導を阻害します。PFAは高電圧の電気的パルスを使い、細胞膜を破壊することで不整脈の原因となる異常な電気伝導を阻害します。この過程では、周囲の血管や神経組織に与えるダメージを最小限に抑えることができるため、安全性が高いとされています。
PFAの主な特徴と利点には以下のような点があります。
- 組織選択性:高電圧パルスが心筋細胞をターゲットにし、血管や神経組織への影響を減らす。
- 手技の簡便さ:従来のアブレーション法に比べ、手技が比較的簡便であり、治療時間が短縮される可能性がある。
- 低温での治療:高温を使わずに治療できるため、熱による副作用のリスクが低い。
現時点では、PFAは限られた施設で使用されておりますが、当院ではいち早くこの方法を取り入れています。今後の心臓不整脈治療における重要な選択肢となる可能性があります。

(2025年3月掲載)