摂食・嚥下リハビリテーションチーム

チーム概要

当院の入院患者さんの栄養・食事・口腔衛生等の状態を評価し、専門職チームの連携により治療や訓練を行い、食べる機能の回復や肺炎を防止し、日常生活における活動性の向上を目指す目的で結成されました。メンバーはリハビリテーション科医師、スペシャルニーズ口腔医学講座の歯科医師、摂食・嚥下障害看護認定看護師、歯科衛生士、管理栄養士、言語聴覚士の多職種混成チームです。毎週水曜日の総回診を中心に食事の飲み込みがうまくできない患者さんを対象として、院内全科を巡って診療しています。病院の横断的活動である栄養サポートチームと連携し栄養改善にも努めます。回診日のみならず、新患を毎日診察評価し、必要に応じビデオ嚥下造影検査、ビデオ嚥下内視鏡検査を行って摂食指導やリハビリテーションを行っています。

役割

  • 医師:診察評価やビデオ嚥下造影検査・ビデオ嚥下内視鏡検査を行い、治療計画を立案します。回診ではチームの意見をまとめ各科のスタッフに治療方針を伝えます。
  • 歯科医師:口腔衛生や咀嚼機能を評価し、義歯など補綴装置の適応を判断し治療にあたります。適切な嚥下食形態の検討や摂食方法の指導も行っています。
  • 嚥下障害看護認定看護師:患者さんがおいしく食事を楽しんでいただけるように、患者さんのニーズを引き出し、環境を整え安全な栄養摂取方法提案します。摂食・嚥下分野における、各病棟看護師のリーダーとして教育・指導も行っています。
  • 歯科衛生士:口腔ケア指導を行いながら、患者さんの口腔環境の把握と口腔衛生方法の指導を行います。
  • 管理栄養士:患者さんの栄養管理のみならず、お食事の形態を調整し安全においしくいただける食種を提案します。それらの準備方法を患者さんやその家族に指導します。
  • 言語聴覚士:摂食嚥下機能障害の患者さんの口腔器官機能訓練や実際の食物を使った直接嚥下訓練を行います。

活動実績

2020年度の新患者さんは522人、回診患者さんは延べ1250人を数えました。
当院は特定機能病院という特徴から急性期や周術期の患者が多く、また高齢患者の増加に伴い、入院時から低栄養で嚥下機能が低下した患者さんが多く入院されます。そんな患者さんたちが久しぶりに食べ物を口にして、「あー美味しい」とおっしゃる笑顔が私たちの活動の励みになっています。