薬剤部紹介

薬剤部長ご挨拶

佐々木先生昭和大学病院薬剤部長
学校法人昭和大学統括薬剤部長
佐々木 忠徳
薬剤部では、患者さんに薬(医薬品)を正しく理解して使っていただくために安全・安心な医療を提供し続けることを使命としています。また、そのことにより患者さんと強い信頼関係が生まれるものと、信念をもって日々取り組んでいます。

さらに、薬の専門家として他の医療従事者と協働して医療チームの一員として積極的に参加し、より良い医療を提供するために研鑽を重ね、常に患者さんのベネフィットを第一優先として捉え、薬剤部のすべての薬剤師が最良の医療を提供することを目指しています。

患者さんにとって有効で、安全な薬を提供することは重要ですが、それにもまして副作用の発現を防止することは大変重要です。薬を上手に使うことは医師、薬剤師のみならず全ての医療スタッフにとって大切なことであり、患者さんを中心に一緒にチームとなって医療に参加していただこうと考えています。

概要案内

スタッフ

2021年9月1日現在
  • 薬剤師数:53名
  • 臨床研修薬剤師:20名
  • パート薬剤師:3名
  • 事務職員:5名

認定者数及び業績一覧

認定者数及び業績一覧はこちらから

業務紹介

すべて開く
調製

調剤

調剤業務では入院患者さん、ならびに外来患者さんの薬(内服薬、外用薬、一部の注射薬)の調剤を行っています。薬剤師は医師が処方したお薬について適応・用法・用量が適正か、飲み合わせに問題がないか、複数の診療科からお薬が重複して処方されていないかなどを確認し、疑問点や問題点などの疑義は必ず医師に照会しています。電子カルテと連動したオーダリングシステムや人的ミスを未然に防ぐシステム(院内物流システム:マックヒル)を用いて調剤し、患者さんに適切で安全に処方薬を提供できるように努めています。また、個々の患者さんに合わせたお薬を提供するために、お薬の管理や服用しやすい工夫(錠剤を粉薬へ変更、食事などの服用のタイミングに合わせたお薬の一包化など)も併せて行っています。さらにハイアラート医薬品(副作用や健康被害に特に注意が必要で、安全管理のため薬学的管理の関与が必要な医薬品)については適切な患者さんに投与されているのかを必ず確認し、有効・安心・安全な薬物療法に繋がるよう務めています。

注射

注射業務では、処方された注射箋の内容(適応・用法・用量など)が適切であるか、また2種類以上の注射薬の混合に対する配合変化や、同時に使用することで相互作用に問題がないか等を確認します。
薬剤師が確認済みの注射箋は、院内物流システム(マックヒル)にて全医薬品をバーコードスキャンで照合し、取り揃え、1回分毎に、病棟・外来に供給します。
また、抗がん薬を使用する治療では、過去の治療歴を含めて、治療方法が事前に申請・登録されたレジメン(投与予定表)に準じているのか、使用期間・投与量・休薬期間に誤りはないか等を確認します。
手術時に使用される注射薬はセット化し、手術室へ供給・管理しています。

製剤

製剤業務では、主に以下の業務を行っています。

1.院内製剤の調製
「院内製剤」とは病院内で使用されるために作製される薬剤の事で、治療上市販の医薬品では適用できない場合に院内製剤を用います。その使用にあたっては、科学的・倫理的な妥当性を十分に吟味され、また使用する前には患者さんに説明し、同意を得たのちに投薬することになっています。当院で取り扱う院内製剤のうち、特に注射薬や点眼薬に加え、点鼻・点耳・吸入薬などは無菌性が求められるため、クリーンベンチを用いて無菌的に調製します。

2.TPN(高カロリー輸液)の無菌調製
TPNは食事が摂れない患者さんに栄養を注射の形で補給するための輸液です。製剤室では既製品で対応しづらい患者さんのTPNを医師から依頼を受け、クリーンルーム内でクリーンベンチを用いて無菌的に調製しています。二種類以上の注射薬を混合することから混合時の細菌混入や、混合による配合変化にも細心の注意を払って調製業務を行っています。

がん化学療法
当院はがん診療連携拠点病院であり、がん化学療法実施件数は、入院では約750件/月、外来では約3,600件/月であります。安全で効果的な、がん治療を患者さんに提供するために、院内のレジメン審査委員会で承認した治療レジメンのみを実施しています。薬剤部は、医師の処方が承認された治療レジメンと一致し、安全に実施できるか確認しています。治療開始時には、患者さんに治療内容や予想される副作用とその対策について説明指導をしています。また、すべての注射抗がん薬は、安全キャビネット内で無菌的な環境のもと、2名の薬剤師でダブルチェックを実施し、安全な調製を行っています。近年では、入院での抗がん剤治療だけでなく、外来で継続的に抗がん薬治療を行う患者さんも増加しています。当院の外来化学療法では、専任の薬剤師からの抗がん薬治療に関連する服薬説明・指導を行い、生活や仕事との両立を支援するとともに、治療内容や副作用発現状況の情報共有等をおこない、地域保険薬局と連携して患者さんをサポートしています。




医薬品管理

医薬品情報管理室

医薬品情報管理室では、患者さんに最も有効かつ安全な治療を行うための情報を収集・評価・加工して提供しています。具体的には下記の事項を行っています。
  1. 医薬品に関する情報収集・評価・提供に関すること
  2. 副作用調査及び報告に関すること
  3. 昭和大学フォーミュラリ作成及び改訂に関すること
  4. 質疑応答及び経過転帰の情報収集と提供に関すること
  5. 昭和大学医薬品集の更新及び整備に関すること
  6. 薬事委員会資料作成に関すること(新薬のヒアリング含む)
  7. 未承認医薬品、適応外使用等の情報収集及び評価に関すること
  8. 研修生及び実務実習生の教育に関すること

薬事

薬事は、院内における医療用医薬品の品質管理・安定供給を通して、円滑な薬物療法を支える役割を担っています。

薬事委員会への関与
有効性、安全性の確保及び医薬品購入費抑制の観点から、附属施設間での採用薬統一、及び採用品目抑制は病院全体の重要な課題となっています。したがって、新規医薬品の採用・削除、及び後発医薬品・バイオシミラーへの切り換えなどは、薬事委員会における慎重な討議を経て決定されます。薬事は本委員会の運営に関わるほか、医薬品情報管理室と連携して委員会資料の収集・作成を行っています。

医薬品在庫管理
医薬品在庫管理は、使用状況、出荷調整・回収といった流通状況を把握したうえで、柔軟な対応が求められます。診療に必要な医薬品が滞りなく使用できるよう発注・入庫・払出を行い、医薬品在庫の適正管理に努めています。また、向精神薬・毒薬等の管理薬は、毎日の払出を記録し、院内物流システムを用いて在庫を確認しています。


治験薬管理
製薬会社が開発する新しい薬は、厚生労働省の承認を受けるために試験が行われますが、これを治験といいます。当院で実施している治験について、治験薬管理部門では以下の業務を行っています。
①プロトコール上の治験薬管理手順書に沿った治験薬の保管と管理
②治験薬の受領、使用済みまたは試験期間終了の治験薬を治験依頼者(製薬企業)へ返却
③治験関連文書(治験薬管理表・治験薬受領書・返却書・その他保管必須とされる文書等)の記録・保管管理
④プロトコールに準じて治験を実施するために、外来や病棟などの関連部署と予め協議し院内の運用手順の確立
⑤治験薬(内服薬、注射薬等)を含む処方内容について、電子カルテ上で処方セット登録するためのマスタ管理
⑥がん薬物療法に係わる治験では被験者の安全確保と医師の業務負担軽減のため、予め電子カルテ上に治験薬を含む化学療法レジメンセットマスタの作成
⑦プロトコールに準じて、薬剤部内で統一された治験薬の払い出し方法と調製手順の構築
⑧治験薬との併用が禁止されている医薬品について当院の採用医薬品(内服薬・注射薬・外用薬等)より抽出し、電子カルテと調剤支援システムで処方制限の設定
⑨被験者にオーダされた治験薬について、治験薬管理手順に基づき払い出しまたは調製
⑩治験依頼者(製薬企業)による直接閲覧等の対応
治験薬保管庫
保管庫内の温度管理
治験薬の払い出し例