カリキュラム・シラバス

カリキュラム

口腔領域の知識・技術をトータルに身に付け、社会に求められる人材をめざす6年間

歯科医師として、そしてこれからのチーム医療人として総合的な口腔領域の知識・技能を身に付け、社会から求められる人材をめざすカリキュラム。他の学部と連携した科目や、数々の演習・実習など、本学ならではの総合的なカリキュラムを展開しています。
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  • 歯学部 履修系統図


社会と歯科医療コース

歯学部の第一の目標は、「チーム医療人として活躍できる、社会性のある歯科医師」の育成です。
「社会における歯科医療」を理解し、患者さんとの信頼関係の上に医療を提供するために、学部外の多くの病院・施設でも実習をし、チーム医療の大切さを学びます。

歯科臨床コース

「診療参加型臨床教育」をカリキュラムの柱とし、早期から臨床現場を体験しながら、医療人としての自覚を持ち、専門の歯科臨床を学びます。2年次の「臨床入門」に始まり、3・4年次では、歯科診療の各専門領域を体系的に学んでいきます。臨床シミュレーション実習が充実しているのも歯学部の特長です。

オーラルフィジシャンコース

高齢や寝たきりになるなど特別な配慮を要する患者さんが年々増えてきています。従来から培われた歯科医療を安心・安全に行えるように、「全身の中で口腔をとらえる」ことができるようカリキュラムを構築しています。

問題解決と生涯学習コース

PBLチュートリアル(問題解決型学習)で考え方、解決の仕方等を学びます。社会の変化に対応できる「考える能力」を養います。
初年次、3年次、4年次には4学部連携PBLを導入しチーム医療について学びます。
歯学部マイクロスコープ下での精密な歯内治療マイクロスコープ下での精密な歯内治療歯学部歯科クリニックでの初年次体験実習歯科クリニックでの初年次体験実習歯学部インプラント手術の選択実習インプラント手術の選択実習

iOSCA(臨床実習終了時客観的臨床能力試験)

臨床実習開始前に共用試験(CBT・OSCE)が全国歯学部共通で行われますが、臨床実習後の評価は全国共通で行われていません。
臨床参加型実習の成果として総合的な臨床能力が身に付いたか、症例にそって知識が体系化され「歯科医としての臨床能力」の礎となったかを、本学部の到達目標に照らして確認します。医薬看連携のためのコミュニケーションにも重点をおき、歯科・口腔領域の専門家として貢献できる臨床能力を確認する絶好の機会です。
歯学部患者型ロボットでの診療実習患者型ロボットでの診療実習
歯学部診療参加型臨床実習の実践診療参加型臨床実習の実践

カリキュラムの特徴

1年次 4学部合同で医療の基礎知識や態度を学び、豊かな人間性を育む

人間性豊かな歯科医師となるためには、知識や技術はもちろん、人と人とのコミュニケーションが大切です。患者さんの気持ちになって考える。この基本を早い時期から身に付けるため、歯科医院を見学し、患者さんや医療スタッフとのコミュニケーションに触れます。事前学習として「患者導入ロールプレイ実習」を行い、エプロンの装着方法に始まり患者さんと話すタイミングや立つ位置など、その手順を学習。これらの実習を通して、相手の立場に立って接することの大切さを体感し、歯科医師になるという自覚を身に付けます。

2年次 実習と演習に富んだカリキュラムで楽しく歯学を学ぶ

歯科医療の大きな特徴のひとつとして、う蝕(むし歯)や義歯(入れ歯)の治療に人工材料を活用してきた歴史があります。現在では顎骨の欠損に対する人工材料の移植や、人工歯根(インプラント)や矯正装置なども幅広く活用されています。将来、治療の現場で正しい診療機器と適切な材料を用いて最良の歯科医療ができるよう、学内にある最新の設備を揃えた実習室で、代表的な材料や歯科用機器について学び、正しい使用方法を身に付けていきます。

3年次 臨床科目を体系的に幅広く学習し歯科技能の基本をしっかりと学習する

口を中心とした口腔顎顔面領域に生じる痛み、疼痛や痙攣、麻痺、腫脹(炎症による腫れ)や膿瘍(リンパ節に膿がたまること)など、これらの疾患について、診察・診断方法を実践的に身に付けていく実習です。前期の講義で学んだ知識をベースに、疾患の原因や症状、臨床所見、組織病理、診断、治療を歯科医師の立場になって、ひとつずつ理解していきます。知識と技術、そして広い視野。歯科医師=プロフェッショナルとしての“力”を本格的に磨いていきます。

4年次 高齢な患者さん、特別な配慮の必要な患者さんへの対応も徹底学習

前期までの講義で学習したことについて、より理解を深めていくために後期からはいよいよ実習が始まります。「歯科矯正実習」では、不正咬合(こうごう)の原因とその治療法についての基本を理解します。
その上で咬合育成や矯正相談に適切に対応できる能力を身に付けることや、治療装置の作成手順を理解し、正しく作成できるようになることを目的としています。4年次に行われる共用試験および4年次後期からの臨床実習に備える大切なステップです。

5年次 診療参加型の臨床実習を通して歯科診療とチーム医療を身をもって知る

洗足キャンパスの歯科病院を中心に、外来や病棟で歯科臨床に参加します。目の前で行われる担当医の診断・治療を通して指導を受けます。これまで各科目で学んできた知識・技術・態度を体系的に整理し、現場での行動やコミュニケーションのとり方を学び、現場での気づきや自分の課題を加えて臨床能力を養うステップアップの1年間です。
終了時には、治療計画立案や病状にそった適切な診療行為の実施、患者型ロボットによる臨床能力の到達度を、iOSCA(臨床実習終了時客観的臨床能力試験)によって確認します。

6年次 選択実習を経て国家試験合格をめざし総括的に学習

4-6月の期間、学生一人ひとりの関心・興味に基づき、一歩進んだ内容を学びます。「ニューロンを知ろう」、「遺伝子・細胞工学実習」、「地域保健と歯科医療」、「新しい摂食・嚥下機能の評価法の開発」、「人類の進化と咬み合わせ」、「全身管理を学ぼう」、「最近のインプラント治療の考え方」など、多数のプログラムから選択します。さらに、日本国内の医療施設や海外の歯学部(国際交流提携校)にも派遣をしています。

TOPICS

解剖学は、歯科医師への第一歩

歯科医師が的確な診断・治療を行うには、人体の構造の理解が不可欠です。解剖学・口腔解剖学の講義・実習では、頭頸部・歯のみならず、全身の構造についても学びます。低学年での基礎医学を上級学年での臨床科目につなげることで、人体や口腔領域の総合的な理解が容易になり、多方面から医療を考える力が身につきます。
D2歯学部口腔解剖学講座 教授 野中 直子D1

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