作業療法学科

OT
充実した教育環境で、「からだとこころ」のリハビリができるスペシャリストを育成

作業療法とは、身体や精神に障害のある方々に対して、作業活動(日常の身辺活動、趣味活動、遊び、仕事など)を使用して、日常生活や社会生活能力の回復・発達をはかる治療法です。
作業療法学科では、「人間」「健康」「作業療法」の3つの科学の分野からカリキュラムを編成し、障害のある方々への専門的理解はもちろん、いま求められるチーム医療を展開できる作業療法士を育成しています。充実した学内施設と豊富な実習病院施設を用意し、多彩な講義・演習、マンツーマン指導による実習・臨床教育を実践しています。


学科の特色

実践に即したコミュニケーション力の養成

4学部の学生が連携・合同してそれぞれの課題の解決にあたることで、コミュニケーション力を養成します。そこでは、1年次から4年次にわたる幅広いステップが用意されています。

1年次4学部全寮制
4学部連携PBLチュートリアル

1年次 4学部連携チーム医療
2年次 4学部連携臨床シナリオ
3年次 4学部連携病棟実習シミュレーション
4年次 4学部連携病棟実習
作業療法学科 学科の特色1

系統的に臨床実践能力を身につける講義

「理論(根拠)→ 演習 → 実技 → 実習」の流れにより、系統的に臨床実践能力を育成します。

昭和大学の附属病院中心の臨床実習

1年次より順序だった幅広い臨床実習を昭和大学附属病院中心に行います。
1年次 ●初年次体験実習
2年次 ●臨床作業療法実習II
3年次 ●臨床作業療法実習III
4年次 ●総合臨床実習I(身体障害、老年期障害、地域)
    ●総合臨床実習II(精神障害、発達障害、地域)
作業療法学科 学科の特色2

少人数指導担当制による個別支援

勉学、生活、国家試験対策、就職・進路相談など、学生個別に教員が支援します。


動画で見る作業療法士の仕事

「作業療法~昭和大学でしかできない学び」(8分25秒)

「身体障害領域の作業療法~手段としての作業~」(4分31秒)

「動画で見る作業療法士の仕事~精神領域の作業療法~」(6分24秒)

《動画について》
作業療法士の仕事について、動画でわかりやすく解説します
出演者は全員、昭和大学の職員および関係者です
構成・脚本・撮影・編集・等、すべて自分たちで制作しました!


学科主任挨拶

作業療法学科 学科主任 志水宏行

作業療法学科 学科主任 志水 宏行

作業療法士は対象者が病気や障害によってどういう状況にあるのか、これまでどのように暮らし、これかどうやって生活を送っていくのか、病気や障害をもってはいても、「作業」を行うために残っている能力は何か、今後活用することによって回復し引き出される能力は何か、回復は見込めないが工夫され代償される能力は何か、といったことを見極めていきます。これによって、対象者ひとりひとりが生き生きと生活するのに必要かつ大切な「作業」そのものを扱い、治療・指導・援助を行います。

作業療法の「作業活動」とは何でしょうか。

この世の中に存在するあらゆるものが、あらゆることが「作業」です。日常生活の諸動作、仕事・遊びなど人間の生活全般に関わる諸活動を作業療法の「作業活動」と呼び、作業療法士は、それら作業の工程を分析し、どういう特長があるのか、身体機能、精神機能への効果があるのかきちんと「分析」して利用するのです。
作業活動の選択にあたっては対象者に対する作業活動の適応判断が極めて重要です。評価や分析を正確に実施するためには、解剖学や生理学や運動学そして心理学などの基礎医学の知識を存分に学び人間の理解を深めること、次に臨床医学によって健康・疾病・障害の理解を積み重ね、その上に作業療法に関する専門科目を学んでいくことが必要です。

また、人生は多くの作業体験の積み重ねです。対象者は印象強く残っている出来事(体験してきた作業)をどのように受け止めてどのような意味づけをしてきたのでしょうか。対象者にとっての「大切にしている事柄」、「自分らしさ」、「生きている証」など、これらを察知できることこそが対象者が自分らしく生き生きと生きていくためにできる作業療法の援助の第一歩になるのだと思います。

本作業療法学科での講義と実習といったワクワク・ドキドキするような作業体験を通して、皆さんは緩やかに変化していく自分自身を心地よく受け止めてゆけるでしょう。作業療法について学ぶことは人生をより生き生きと過ごすための考え方・行動の仕方を身につけることです。この方法を必要としている対象者の個を生かす術を学んでいくことです。

在校生メッセージ

患者さんの立場になって考え、寄り添える作業療法士に。
作業療法学科藤江さん第3学年 藤江 美里

祖母がリハビリを受けていたこともあり、作業療法士という仕事を知り、昭和大学への進学を決定しました。
学科は、24名と少人数なので、先生に質問や相談もしやすく、学習環境も整っていて、気に入っています。
授業では「患者さんの立場になって考える」ことを先生方がみな言われます。祖母の姿を見ていても、それは実感するので、患者さんの背景や年代等に配慮し、ご家族に寄り添える作業療法士を目指しています。
そのためにも、いまは課題提出など一つずつ丁寧にこなしながら、なりたい自分に向かって成長できるよう頑張っています。


患者さんをよく理解し寄り添いたい。そのためには趣味を知ることも大切。
作業療法学科 紀ノ國さん

第4学年 紀ノ國 光希

母親が介護福祉の仕事をしていて、作業療法士という仕事を知り、昭和大学への進学を決めました。
富士吉田での寮生活は充実していました。学部関係なく、たくさんの友達ができ、たくさんの人との交流の中で、自分の知らなかった多くのことを学びました。とても貴重な経験でした。また、作業療法学科の専門分野を実際に学び始めてみると、単にリハビリだけではない奥深い世界だと痛感しています。実習では、趣味の話題など患者さんとの何気ない会話も大切です。
作業療法学科は人数が少ないですが、その分先生たちとの距離が近く、アットホームな雰囲気でとっても学びやすいです。
翌日の授業の準備に影響が及ばない程度で、アルバイトもしています。


卒業生メッセージ

病気だけを捉えるのではなく、その人を見ることの大切さを実感。
昭和大学横浜市北部病院 渡辺さん

横浜市北部病院 勤務 渡辺 真琴

脳卒中で倒れたり、骨折した患者さんの生活動作を一つひとつ取り戻していくために、支援をすることが私の仕事です。
今の勤務地は急性期病院なので、患者さんは精神的にも落ち込んでいることが多いです。単に病気だけを捉えるのではなく、患者さんがどういう人で、どういう生活をしてきたのか、その人をしっかり見ることを大切にしています。学科で学んだことを活かして、患者さんに対応しています。
中には機能の回復が望めない方もいらっしゃいます。辛い面もありますが、退院されるときに言ってくださる「ありがとう」の言葉が、本当に励みになっています。