田中準一講師が「筑波会議2019」で講演を行いました
歯学部
同会議は世界約60カ国の若手研究者や起業家およそ1,500名を招待し、世界的な課題について討論する国際会議で、第1回となる今回は「Society 5.0※1」と「持続可能な開発目標(SDGs)」をテーマに世界が抱える諸問題への行動目標や提案を打ち出していくことを目的に開催されました。
田中講師は初日に「ライフサイエンス研究を支える理研バイオリソース研究センター」のセッションで『自己組織化によるマウスES細胞※2由来3次元唾液腺オルガノイド※3の誘導』について講演を行いました。
※1 Society 5.0:狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会のこと。
※2 ES細胞:胚性幹細胞。発生初期に存在する内部細胞塊から作られる細胞であり,あらゆる種類の体細胞へ分化する能力を持つ多能性幹細胞の1つのこと。
※3 オルガノイド:培養環境下における、生体内の器官・臓器と極めて類似した組織構築や機能をもった組織構造体のこと。

田中準一講師のコメント
このたび、筑波会議2019において、『自己組織化によるマウスES細胞由来3次元唾液腺オルガノイドの誘導』について講演を行いました。筑波会議2019では、初日より2日間は招待者のみの参加で、最終日の3日目は一般公開で行われました。2日目にはノーベル生理・医学賞受賞の山中伸弥博士、ノーベル物理学賞受賞の小林誠博士等、4名のノーベル賞受賞者と若手研究者によるパネルディスカッションが行われ、これからの若手研究者に求められるスキルや研究開発に必要な環境整備について議論されました。
私は初日の「ライフサイエンス研究を支える理研バイオリソース研究センター」のセッションで講演を行いました。本セッションでは理研BRC城石俊彦センター長による講演など私を含めた4名により、長寿社会における健康・医療などの諸問題解決のための実験動物マウス、ヒト・動物細胞を用いた研究について講演が行われました。これまで参加した学会とは異なり、生命科学、社会、アート等扱うテーマが多岐にわたり刺激の多い3日間となりました。本研究をご指導いただきました学内の先生方、および共同研究者の皆さまには心より感謝申しあげます。
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