歯科補綴学講座の研究チームが「歯科用インプラント及び表面処理方法」の特許を取得

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歯科補綴学講座の研究チームが「歯科用インプラント及び表面処理方法」の発明において特許を取得しました。
歯科用インプラントは、歯槽骨だけでなく、その周囲の歯肉(粘膜組織)に密着するため、歯槽骨及び歯肉との親和性が重要です。
本発明は、チタン系材料に代わる新たなインプラント材料として、セリア安定化ジルコニア/アルミナ・ナノ複合体(Ce-TZP/Al2O3)に着目しました。
歯槽骨に埋め込まれるフィクスチャーの表面に微細な凹凸形状からなる微細構造を有し、歯肉を貫通して配置されるアバットメントは、歯肉と接触する頸部の表面が鏡面からなることを特徴としています。これにより、歯槽骨及び歯肉等の生体組織に対する親和性、審美性に優れかつインプラント周囲炎等の予防効果にも優れる歯科用インプラント及びその表面処理方法を提供することができます。
この結果、歯科用インプラントの耐久性、持久性が向上し、長期にわたって優れた使用が可能となりました。
今回の特許取得について、11月12日(金)に統括研究推進センターより特許証の伝達および表彰状の授与が執り行われました。
01三邉統括研究推進センター長(左)と歯科補綴学講座の研究チーム
【特許概要】
発明の名称 : 歯科用インプラント及び表面処理方法
発明者 : 馬場 一美、岩佐 文則、秋山 友里、大澤 昂史、三田 稔、松本 貴志、大嶋 瑶子
特許出願 : 2019年11月28日(出願番号:特願2019-215305(P2019-215305))
特許登録 : 2021年10月11日(登録番号:特許第6958874号)

発明者代表 秋山友里兼任講師のコメント

歯科補綴学講座の馬場教授、岩佐准教授、大嶋兼任講師のもとで研究を行った大学院4年間の成果が特許という形で実を結び、昭和大学に貢献できたことを大変嬉しく思います。
なお、歯科薬理学講座の高見教授および歯科保存学講座歯科理工学部門の堀田准教授には高度な基礎的知識を御教授頂き深く感謝申し上げます。
今後も少しでも臨床に役立つような研究を行い邁進していきたいと思います。
02左から3番目が秋山友里兼任講師