【大学プレスリリース】【昭和大学・法政大学・京都先端科学大学】ヨーロッパでチーズの熟成に用いるダニを解析した結果、互いに遠く離れた工房であっても同種のチーズコナダニであることが判明 -- ドイツとフランスの3つのチーズ産地で採集

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法政大学の島野智之教授、昭和大学の蛭田眞平准教授(富士山麓自然・生物研究所)、京都先端科学大学の清水伸泰教授らによる共同研究チームが、チーズの熟成に用いるダニをドイツとフランスの3つの産地のチーズ工房から採集し形態情報と遺伝子解析によって調べたところ、いずれもチーズコナダニ Tyrolichus casei (Oudemans, 1910)という種であった。また、それらのチーズコナダニの遺伝構造を詳細に解析した結果、チーズの産地間が互いに500km以上離れているにもかかわらず、地理的な血縁関係の隔たりは見られなかった。

つづきは、大学プレスセンターの記事をご覧ください。

<蛭田眞平准教授のコメント>

私が主に担当した遺伝子解析では、従来の配列決定方法に加えて、次世代シーケンサーを用いたゲノムワイド解析も行っています。
ここでは個体識別が可能なほどの解像度があるMIG-seq法を用いています。その結果は、世界中で利用されるチーズ熟成ダニが、おそらく1度きりの採取に基づく極めて近縁な集団であろうことを明らかにしました。
富士山麓自然・生物研究所は本年の4月に新設された研究所であり、自然科学分野の研究を、特に富士山北麓地域に注目して行っています。今後も身近な自然や生物の実態に迫る研究を行っていく予定です。
富士山麓自然・生物研究所1200×600左から、富士山麓自然・研究所の宅森美優講師、平井康昭所長、蛭田眞平准教授


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