山崎公靖講師が第52回胃外科・術後障害研究会で優秀演題賞を受賞
受賞・表彰#医学部#昭和大学病院
山崎講師は、重度の併存疾患を有し合併症のリスクの高い胃癌患者9例に低侵襲・機能温存手術として腹腔鏡内視鏡合同胃局所切除(LECS)を施行し、その良好な治療成績を報告しました。
山崎公靖講師のコメント
超高齢化が加速する本邦において今後高齢者及び重度の併存疾患を有する胃癌患者の術後QOLを重視した治療が重要になるものと思われます。今回、このような患者さんにいわゆる胃を3分の2以上切除し系統的なリンパ節郭清を行う根治手術ではなく、胃癌を含めた局所切除のみ行い大部分の胃を温存する腹腔鏡内視鏡合同胃局所切除(LECS)を行いました。当初胃の良性腫瘍に対する低侵襲・機能温存手術として開発されたLECSは、近年では内視鏡治療が困難な胃癌や併存疾患を有する高齢者胃癌にも行われつつあります。胃の機能を温存することで術後の栄養状態を含めたQOLを保つことが可能となり、重度の併存疾患を有する胃癌患者にその適応が拡大されることが期待されます。また、リンパ節転移のリスクを伴う症例には術中ICG蛍光法を用いたセンチネルリンパ節郭清を付加することで根治性を担保した術式になるものと思われます。今後は患者さんの年齢、全身状態、リンパ節転移のリスク、進行度および予後を総合的に考慮して、個々人に適したテーラーメイド手術として本術式を適応して行きたいと思います。
今回、研究会に参加・発表するにあたりご指導いただいた青木武士教授をはじめ手術にご協力いただいた消化器・一般外科及び消化器内科の医局員の皆様に感謝申し上げます。
今回、研究会に参加・発表するにあたりご指導いただいた青木武士教授をはじめ手術にご協力いただいた消化器・一般外科及び消化器内科の医局員の皆様に感謝申し上げます。
