本間元康講師らの論文が国際科学雑誌「Scientific Reports」の年間ダウンロード数TOP100にランクイン
受賞・表彰#医学部
同論文は、スマートフォンで読書をすると紙と比べて深い呼吸の減少および脳の過活動が生じ、読解成績が低下することを発見したものです。
【論文情報】
・掲載誌:Scientific Reports, vol. 12, 1589, 2022.
(impact factor: 2022-2023: 4.997)
・タイトル:Reading on a smartphone affects sigh generation, brain activity, and comprehension.
・著者:Honma, M., Masaoka, Y., Iizuka, N., Wada, S., Kamimura, S., Yoshikawa, A., Moriya, R., Kamijo, S., Izumizaki, M
Scientific Reports, vol. 12, 1589, 2022. (impact factor 2021: 10.514)
・DOI:https://www.nature.com/articles/s41598-022-05605-0
本間元康講師のコメント
これまでの研究でも、電子機器を使用すると紙と比べて認知課題成績が低下するという報告はいくつかありました。そこで今回の我々の研究では、“なぜ”電子機器を使用すると認知課題成績が低下するのかというテーマで、呼吸と脳活動から検討しました。研究の結果として、“スマホを使用した読書”は“紙の本を使用した読書”と比べ、ため息(深い呼吸)の回数が少なくなり、脳内の前頭前野の活動量が増加し、記憶や読解に関する設問の正答率が低下しました。“スマホを使用した読書”では、読解成績の結果に基づくと前頭前野の活動は過活動状態だったと考えられます。逆に“紙を使用した読書”では、ため息がその過活動を抑制し、認知機能に良い影響を与えたと解釈しました。意識的な深い呼吸でも、認知機能にポジティブな効果があるという研究もありますので、スマホなどの電子機器を長時間にわたって使用している方には、ところどころで深呼吸を入れた方が良いと提言します。
ここまでダウンロードが多かった理由は研究者以外の一般の方々の関心も大きかったからだと思います。それは研究内容が身近に感じる現象であり、また納得感のある結果であったからと解釈しています。
ここまでダウンロードが多かった理由は研究者以外の一般の方々の関心も大きかったからだと思います。それは研究内容が身近に感じる現象であり、また納得感のある結果であったからと解釈しています。
