百賢二准教授が第9回日本医薬品安全性学会学術大会で優秀演題賞を受賞

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百賢二准教授(薬学部病院薬剤学講座)が第9回日本医薬品安全性学会学術大会(2023年7月16日-17日:明治薬科大学)で優秀演題賞を受賞しました。
百准教授は「病院薬剤部門における調剤エラーの発生率およびその影響因子の探索に関する多施設共同前向き観察研究」の演題名で発表し、東京都内20施設の薬剤部門における調剤エラーの発生率を前向きに収集し、その割合が0.87%となることを明らかにした点が高く評価され、同賞に選定されました。本研究成果は、以下に掲載されています。
 
<論文情報>
Momo K et al. A Survey of Near-Miss Dispensing Errors in Hospital Pharmacies in Japan: DEPP-J Study  -Multi-Center Prospective Observational Study-. Biol Pharm Bull. 2022;45(10):1489-1494.
・DOI: 10.1248/bpb.b22-00355
・URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36184507/

百賢二准教授のコメント

この度は、このような賞を頂戴し、誠に光栄に思います。
薬剤部門の調剤エラー(ヒヤリ・ハット)の発生率は、各施設内でトレンドで評価することが一般的です。一方で、自施設が他施設と比べて調剤に関するエラーの発生率が高いのか、低いのか、いわゆるベンチマークとなりうる数値がこれまでありませんでした。
本研究を実施するにあたり、東京都内の多くの病院薬剤部門の先生方と協議し、適切にデザインされた研究として調剤エラーを収集するに至りました。昭和大学を含め、全体で20施設(8,862床)の薬剤部門の先生方には大変なご尽力をいただき、このような研究成果として発表するに至りましたこと、この場を借りて、心より感謝申し上げます。
また今回得られた研究成果は、株式会社南山堂さまにご協力いただき、若手薬剤師・薬学生が調剤エラーを実例から学べるよう、『ミスよけ調剤』というタイトルで2023年7月に書籍として発刊させていただきました。
多くの先生方のご尽力で得られた本研究成果をさらに発展させ、医療安全に資する研究を今後も進めていきたいと思います。
01百賢二准教授
02第9回日本医薬品安全性学会学術大会優秀演題賞
03書籍『ミスよけ調剤』(南山堂より発刊)