百賢二准教授が第7回日本精神薬学会総会・学術集会で日本精神薬学賞を受賞

受賞・表彰#薬学部

​百賢二准教授(薬学部病院薬剤学講座)が第7回日本精神薬学会総会・学術集会(2023年9月16日-17日:岡山大学)で日本精神薬学賞を受賞しました。百准教授は「本邦におけるベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用に関するトレンド分析」の演題名で発表し、2012年以降、ベンゾジアゼピン系薬剤を長期投与されている患者の割合が低下していることを明らかにした点が高く評価され、同賞に選定されました。

百賢二准教授のコメント

この度は、このような賞を頂戴し、誠に光栄に思います。
ベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用は、デメリットが多く、可能な限り短期間、かつ非ベンゾジアゼピン系やその他の睡眠薬へスイッチさせることが推奨されています。本邦においては、2018年の診療報酬改定以後、1年をこえる長期使用が制限されるようになりましたが、実態は明らかではありませんでした。
今回、医療ビッグデータを用い、ベンゾジアゼピン系薬剤の処方が開始となった約40万人について長期使用の実態を評価したところ、2012年以降、長期使用となる患者が減少していること、また長期使用となるリスクがあるのは、男性、若年、慢性疾患を有する患者などであることが明らかとなりましたた。
本研究成果は、各医療機関におけるベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用の割合を評価する際の目安となりうることが期待されます。加えて、臨床において積極的に介入すべき患者の特徴も描写できたものと考えています。
本研究の遂行にあたり、多くの先生方のご協力に心より感謝申し上げます。今後も本研究成果をさらに発展させ、臨床家にとって有用な情報を構築していきたいと思います。
01百賢二准教授
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