令和5年度解剖慰霊祭を執り行いました

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10月17日、令和5年度解剖慰霊祭を上條記念館にてしめやかに執り行いました。
解剖慰霊祭は医療の進歩のため、ご献体された故人の遺徳を偲び感謝する式典です。
令和4年4月1日から令和5年3月31日までにご献体いただいた120柱の霊位が祀られ、参列者からご尊霊に対し、黙祷が捧げられました。その後、参列者全員が祭壇に献花を行い、ご冥福をお祈りしました。
式典では、根本哲生教授(横浜市北部病院臨床病理診断科)が「医学教育と医療の発展のために解剖を承諾され、御遺体を供して崇高なるご意志を示された諸霊に感謝いたします。今日の医学・歯学・薬学及び保健医療学の教育がこうした方々の善意に支えられていることをわれわれ医療従事者は忘れてはなりません。そして学生諸君は、将来、医師、歯科医師、薬剤師、看護師及び理学・作業療法士として、医療発展のために真摯な努力を怠ってはなりません。今後も医学、歯学、薬学、保健医療学の向上と社会福祉に寄与するために努力を重ねることをお誓い申し上げます」と祭文を捧げました。
続いて、医学部と歯学部の学生代表が弔辞を述べました。歯学部の学生は「近年、口腔内の疾患と全身の状態が密接に関係していることが研究され、歯科分野においても身体全体の構造や疾患について学ぶことがより重要となっています。多くが口腔内やその周辺に限局した治療や研究を行っていくことになる私達が、なぜ全身を扱う解剖実習を行わせていただくのか、一人ひとりがその意義を考え、実習を通して全身の知識を得ること、またその時に感じた厳粛な空気や自分自身の感情に向き合うことが非常に大切なのではないかと考えます。命の尊さや命と向き合う医師としての責任や自覚を体感する機会は他にありません。ひとえにご献体くださいました皆様のお力添えがあってこそだと感じております。皆様の崇高なる思いを深く心に刻み、社会に寄与できる医療人となれるよう、より一層精進していきます」と誓いました。

黙祷を捧げる参列者一同黙祷を捧げる参列者一同
祭文を捧げる根本哲生教授祭文を捧げる根本哲生教授
弔辞を述べる医学部学生代表弔辞を述べる医学部学生代表
弔辞を述べる歯学部学生代表弔辞を述べる歯学部学生代表
献花の様子01献花の様子
献花の様子02献花の様子