石川紘司講師がASBMR2023(米国骨代謝学会)でYoung Investigation Awardを受賞

受賞・表彰#医学部#昭和大学病院

石川紘司講師(医学部整形外科学講座)がASBMR2023(The American Society for Bone and Mineral Research 2023、カナダ・バンクーバー:10月13日-16日)でYoung Investigation Awardを受賞しました。ASBMR(米国骨代謝学会)は、骨代謝学における世界最大の学会であり、演題は臨床系から基礎系まで多岐に渡り、学会員の約半数は北米以外の会員で占められる国際色豊かな組織です。石川講師は、「Mouse model of uncoupled bone remodeling upon discontinuation of anti-RANKL antibody therapy」の演題で、全演題の約10%にあたる口演発表に採択され、さらにその内容が高く評価され同賞に選定されました。

石川紘司講師のコメント

この度、栄誉ある賞を受賞することができ、大変光栄です。また、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。超高齢社会において、「骨の健康」は健康長寿を実現する上で欠かせません。そして、最も重要な治療・予防が骨粗鬆症薬物療法になります。多くの有用な骨粗鬆症薬が登場している一方で、2016年頃より一部の骨粗鬆症薬(Denosumab)の治療を中断すると、多発骨折の危険性が高まることが報告されておりました。しかし、メカニズムは解明されておらず、薬剤を中断したことによる影響なのか、詳細は不明でした。私は実臨床の場において合併症を有した患者さんの治療を経験したことがあり、本研究テーマを創案するに至りました。本研究では、この薬剤中断後に起こる合併症のメカニズムを基礎的に初めて解明し、改めて治療を継続することの重要性を示しました。臨床にも還元し得る内容であり、国際的な評価をいただけたものと思っております。
本研究は薬理科学研究センター(歯学部歯科薬理学講座)の根岸貴子兼任講師(現:順天堂大学・特任准教授)の指導の元で行われ、センター長である木内祐二教授はじめ、多くの研究者や医療関係者の方々に支えられ発表することができました。改めて、整形外科学講座の皆様と、ご指導いただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。今後も、「骨の健康」の普及・発展の一助となれるよう、精進していきたいと思います。


01授賞式でASBMR PresidentのMary L. Bouxseinより表彰盾を授与
02発表後のDiscussionの様子
03授与された表彰盾
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ASBMR2023