青木武士教授が日本蛍光ガイド手術研究会第6回学術集会で「Kitajima-Yang Premium Prize」を受賞

受賞・表彰#医学部#昭和大学病院

青木武士教授(医学部外科学講座消化器一般外科学部門/昭和大学病院 消化器・一般外科)が日本蛍光ガイド手術研究会第6回学術集会(2023年9月1日-2日:JPタワー名古屋ホール&カンファレンス)において、「Kitajima-Yang Premium Prize」を受賞しました。
同賞は、蛍光ガイド手術の基礎を築き上げ、黎明期よりこれまでの発展を支えた業績を讃えたもので、今回新たに設立されました。青木教授はこれまでの業績が認められ、同賞に選定されました。
授賞式では、「蛍光ガイド手術が導く消化器がん手術−過去・現在・未来−」と題した受賞記念講演が行われました。
“見えないものを可視化する”技術である蛍光ガイド手術は、リアルタイム手術ナビゲーションの領域を牽引してきた最先端技術であり、今後も臨床における様々な課題に対し改良・改善を積み重ねていくことで、未来のあらゆる外科手術には欠かす事のできない医療技術となることが期待されています。

青木武士教授のコメント

肝臓悪性腫瘍に対する手術は、腫瘍の根治性を達成するために、門脈の走行に基づき区分された肝区域を切除する解剖学的肝切除が推奨されています。2008年に、Indocyanine green(ICG)を担癌門脈内へ投与することで、近赤外線光下の観察により明瞭に肝区域が同定され、解剖学的に正確な肝切除が達成されることを世界で初めて論文報告(Aoki T, et al. World Journal of Surgery. 2008.)しました。現在では同法は正確な肝区域同定法として解剖学的肝切除を行う際に世界中の多くの施設で汎用されており、この度の受賞は同領域の先駆的な役割を果たしてきたことをご評価いただいたものと思っております。
受賞に際し、消化器外科領域における蛍光ガイド手術のパイオニアである草野満夫先生(元昭和大学教授)、國土典宏先生(国立国際医療研究センター理事長)ならびに本研究を支えてくれた医局員の先生方に心から感謝申し上げます。今後は医局員とともに、この先“must- have”となるであろう新規蛍光ガイド手術の開発やAI手術支援との融合など、更なる独創的な研究開発を推進してまいります。
01昭和大学病院 消化器・一般外科の医局員と共に
02授賞式の様子(右から2番目が青木武士教授)