堀田康弘准教授が国際標準化機構/歯科専門委員会の分化委員会「歯科用CAD/CAMシステム」の国際議長に就任

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堀田康弘准教授(歯学部歯科理工学講座)が国際標準化機構/歯科専門委員会(ISO/TC 106)の分化委員会「歯科用CAD/CAMシステム」の国際議長に就任しました。
国際標準化機構/歯科専門委員会(ISO/TC 106)は、歯科に関連する用語や材料、機器などの国際規格を策定し発行するために1962年に発足したもので、日本も1977年から日本歯科材料器械研究協議会が設立されその活動に参画しています。このISO/TC 106には下部組織として、SC1から9(5は欠番)まで8つのSub Committee(分化委員会)があり、SC 9は歯科用CAD/CAMシステムに関連する規格策定を行っています。SC 9は、ISO/TC 106の分科会として2011年に初めて設立された当初より、日本が幹事国を務めてきました。そのため、SC 9の議長は、日本歯科大学新潟生命歯学部の故小倉英夫元教授や東京医科歯科大学の高橋英和名誉教授が歴任されました。今回、高橋名誉教授の任期満了にともない、令和5年1月1日付で堀田准教授が就任しました。
 

堀田康弘准教授のコメント

前高橋名誉教授の任期満了にともない、その意志を継ぐ形で、ISO TC 106/SC 9国際議長に就任しました。
現在、SC 9では、6つの作業部会(Working Group)が活動しており、世界中のISO参加国から大学、歯科関連業界・団体から多くのメンバーが集まり、統一規格策定のために日々議論をしています。各WGで取り扱っている議題には、歯科用CAD/CAMシステムで用いられる用語の改訂(WG 2 )や、歯科用口腔内スキャナーの精度検証(WG 3)、データの相互運用(WG 4)、加工機の精度検証(WG 5)、使用材料の検証(WG 6)、付加造形技術の検証(WG 7)など多岐にわたり、年間を通して様々な文書が飛び交っています。また、毎年秋にはTC 106総会が開催され、今年も9月15日から20日にかけてStandards Australia (SA)主催のもと、シドニー会議が対面にて開催され活発な議論が交わされました。
SC 9の議長として、世界の歯科界におけるデジタル化の波を推進するため、また、日本の歯科界にとって不利のない規格作成ができるように、その重責を果たしていきたいと考えています。

ISO_002第59回ISO/TC 106総会でのSC 9会議報告する堀田准教授
ISO_001総会終了時の記念撮影風景