前田真之准教授がISAAR 2024 & KSATの招待演者としてシンポジウムで講演
講演・発表#薬学部
ISAAR 2024 & KSAT 年次会議は、薬剤耐性(AMR)対策、新しい抗生物質と診断、ワクチン、世界の公衆衛生を脅かすサイレントパンデミックを含む新興感染症などの重要なトピックに焦点があてられました。ISAAR 2024のテーマは"Meeting New Challenges, Building New Horizon in the Post-Pandemic Era"で、欧米諸国およびアジア太平洋地域の50か国以上から 1,500 人を超える世界クラスの感染症専門家が集まり、世界中から 50 名の講演者が招待されました。
前田准教授は、シンポジウム「Antimicrobial stewardship (抗菌薬適正使用)」における招待演者として「The current situation of antimicrobial stewardship programs and health policy in Japan」の演題で講演を行い、日本における抗菌薬適正使用を推進するための体制と取り組み、それに関連した医療政策の影響に関して、自身の研究成果を踏まえて紹介しました。
前田真之准教授のコメント
私の研究成果に着目してくださったBongyoung Kim教授 (Hanyang University College of Medicine)から指名を受け、招聘シンポジストとして抗菌薬適正使用に関する日本の取り組みや成果について発表する機会をいただきました。日本政府は薬剤耐性(AMR)(※)対策アクションプランを策定し、さまざまな政策を実施しています。抗菌薬適正使用の推進はAMR対策における重要な取り組みの1つです。私の研究成果の1つとして、日本では診療報酬改訂による政策誘導の結果、抗菌薬適正使用にかかわる人的・物的資源の増加がみられたことを明らかにしました。抗菌薬適正使用におけるこのような報酬型政策の有用性について、世界にアピールする大変良い機会となりました。
※薬剤耐性(AMR):微生物に対して抗生物質が効かなくなることで、薬剤耐性菌による感染症は治療が困難となり、重症化・死亡するリスクが高くなる恐れがあります。

