旗の台キャンパスで昭和大学公開講座(春期)を開催しました
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今回は「認知症と向き合う」との副題のもと、認知症についての最新の考え方や取り組みを昭和大学の各専門領域から教育職員4名が講演し、5月11日、25日の2回、あわせて244名が参加しました
5月11日は、黒田岳志講師(医学部内科学講座脳神経内科学部門)が「最新の認知症医療~予防と治療の調和が拓く新たな道~」と題し、認知症の考え方と予防の重要性について講演しました。まずは「認知症とは何か?」をテーマに、認知症を取り巻く問題点、認知症予防としてWHOが提唱する修正可能な認知症の危険因子(高血圧、聴覚障害、喫煙、肥満、うつ病、運動不足、糖尿病、社会的接触の少なさ等)について分かりやすく説明しました。
続いて、増山英理子准教授(保健医療学部リハビリテーション学科作業療法学専攻)が「認知症の理解と予防~日々の生活の工夫から~」をテーマとし、認知症によって生活上の支障や予防に役立つ作業療法について講演しました。はじめに、認知症の具体的な症状を説明し、その症状による影響などを詳しく解説しました。また、認知症予防として、他者との交流を保つことが有効であり、あやとり、けん玉など手を使った動作も効果的であると紹介しました。
25日は、西村美里講師(昭和大学認定看護師教育センター認知症看護分野)が「認知症の人とその家族が活き活きと暮らすために~看護の視点から~」のテーマで、看護の立場から認知症の人を知り、そのご家族がともに活き活きと暮らす方法について講演しました。認知症の人と認知症を取り巻く人々が個々の生活を大切にしながら、我慢しあうのではなく、お互いを思いやり支え合っていくためにはどうしたら良いかを実体験を踏まえて解説しました。
さらに、藤原久登准教授(薬学部病院薬剤学講座:昭和大学藤が丘病院薬剤部長)が「認知症は薬で治る?~認知症治療薬の違いと使い分け~」と題し、認知症治療薬の種類や特徴について講演しました。現在、認知症治療で中心的な役割を果たす薬物療法に大きな期待が寄せられていることを説明しつつ、それが「認知症症状の改善」ではないところに留意すべきであると解説しました。そして、認知症を患う多くが高齢者であり、副作用が出現しやすく、薬剤管理にも十分に注意が必要であると説明しました。
講演終了後には、参加者から多数の質問があり、講師は一つひとつ丁寧に答えていました。次回の昭和大学公開講座は秋期の開催を予定しています。









