医学研究科4年の玉岡容さんが第41回泌尿器科漢方研究会学術集会で優秀演題賞を受賞

受賞・表彰#医学研究科

玉岡容さん(医学研究科生体制御学分野4年)が、第41回泌尿器科漢方研究会学術集会(6月28日:横浜シンポジア)において、演題名「出血性膀胱炎モデルラットに対する漢方薬の作用」を発表し、全一般演題の中から1名に授与される優秀演題賞を受賞しました。
泌尿器科漢方研究会は、泌尿器科領域の疾患治療手段の一つとして漢方療法を試み、その成果を共有することで泌尿器科領域の総合的発展に寄与しています。

玉岡容さんのコメント】

この度は優秀演題賞を受賞することができ、大変光栄に存じます。ご指導・ご助力を賜りました先生方に、心より厚く御礼申し上げます。
本研究は、生理学講座生体制御学部門と泌尿器科学講座との共同研究として行われました。生体制御学部門の砂川正隆教授、安達直樹准教授、泌尿器科学講座の深貝隆志教授、井上達貴助教、角川義樹助教、ならびに横浜市北部病院泌尿器科の先生方をはじめ、多くの先生方より多大なるご支援を賜りましたことに、心より感謝申し上げます。
臨床においては、急性細菌性膀胱炎に対して、抗菌薬治療が一般的に行われますが、アレルギーや耐性菌などの問題が生じることがあります。そこで、生体制御学部門に所属しておられた井上達貴先生、角川義樹先生による「間質性膀胱炎モデルラットに対する抑肝散の作用」に着目して、急性膀胱炎モデルラットを用いた抑肝散の抗炎症作用について検討を行いました。その結果、抑肝散が膀胱上皮細胞におけるp38 MAPK経路の抑制を介した抗炎症作用を有することが明らかとなり、臨床において膀胱炎の新たな治療薬としての可能性が示唆されました。
本研究が高く評価されましたことを大変嬉しく思うとともに、今後も、臨床・研究の両面から医学に貢献してまいりたいと存じます。

左から深貝隆志教授、玉岡容さん左から深貝隆志教授、玉岡容さん