知的財産の活用(共同開発・スタートアップ)


大学が取得した知的財産は、企業と共同で新技術を開発したり、製品の開発に利用されます。また、研究者が大学発スタートアップベンチャーを起業することで、知的財産をライセンス・譲渡し、新技術を事業化するという活用方法もあります。


知的財産活用の体制について
昭和医科大学では、日々の研究から生まれた素晴らしい発見(特許発明)を、単なる「研究結果」で終わらせず、社会へ還元できる「製品」へと変えていくためのバックアップ体制を整えています 。
大学の知財活用は、主に以下のような連携で成り立っています。

1. 「研究の質」を磨き上げる
良い製品を作るためには、まず研究の精度を徹底的に高める必要があります 。本学(特許発明に係る研究機関)では、AMED・JST・科研費といった公的研究費を有効に活用し、科学的な裏付けを強固なものにしています 。

2. 「開発のプロ」である企業との協力
大学のアイデアを形にするため、大学の専門知識と企業の開発ノウハウを掛け合わせた、実用的な製品開発のための共同研究を進めていきます 。

3. 「資金」を循環させるパートナーシップ
新しい技術を世に送り出すには、大きな資金が必要です 。
ベンチャーキャピタルや投資家に、開発を加速させるための資金援助を行ってもらうことで、円滑に製品開発が進みます 。
この投資が、次の新しい研究や製品を生み出すための原動力となります。

4. 最終的なゴール
多くのパートナーとの協力体制を経て、特許を活用した製品が誕生し、社会へ還元されます 。

特許活用の相関図
スタートアップベンチャー立ち上げについて
大学の研究者が大学発スタートアップベンチャーを立ち上げる場合、大学発ベンチャーの定義は経済産業省の分類に基づき、主に「研究成果ベンチャー」(大学の特許・新技術を事業化する新規設立企業)や「共同研究ベンチャー」(設立後5年以内に大学と共同研究する企業)に該当します。

研究者は自らの研究成果(知的財産)を基に起業し、大学からライセンスや技術移転を受け、事業化を進めます。

大学発ベンチャーの認定方法、規程については、現在検討中のため、随時ご相談ください。








大学発スタートアップベンチャーの立ち上げ支援の相談先としては、学内相談窓口以外にも、下記の支援機関があります。
各支援機関と相談する際には、学内相談窓口である創造研究支援部門(sangaku@ofc.showa-u.ac.jp)に一度ご相談ください。

■医療系ベンチャー・トータルサポートオフィス:MEDISO ( Medical Innovation Support Office )
 https://mediso.mhlw.go.jp/

■介護系スタートアップ支援事業:CARISO ( CARe Innovation Support Office )
 https://cariso-su.mhlw.go.jp/

■技術移転機関(TLO:Technology Licensing Organization)
 昭和医科大学が契約している技術移転機関は、下記の通りです。
 ・株式会社キャンパスクリエイト
  https://www.campuscreate.com/
 ・株式会社東北テクノアーチ
  https://www.t-technoarch.co.jp/

ライセンス契約について
ライセンス契約は知的財産権の使用許諾を定め、対象権利や許諾形態で分類され、一部に特許実施許諾契約などの別称が存在します。
大学発ベンチャー企業は、大学の持つ知的財産権についてライセンス契約や権利の譲渡契約を行い、大学発の技術を用いて活動を行います。
オプション契約はライセンス前の選択権付与として関連します。

ライセンス契約の種類・契約書の雛形
種類紐づく知的財産権
概要(大学実務例)
特許ライセンス契約
特許権、実用新案権
発明実施を許諾(特許実施許諾契約・実施契約とも言う)。大学ベンチャーへ専用実施権を供与しロイヤリティ設定。
商標ライセンス契約
商標権
商品・サービスのブランド使用を許諾(商標使用許諾契約とも言う)。大学ロゴ等で品質管理必須。
意匠ライセンス契約
意匠権
製品デザインの使用を許諾(意匠実施許諾契約とも言う)。医療機器デザイン等で活用。
著作権ライセンス契約
著作権
創作物利用を許諾(著作権使用許諾契約とも言う)。研究ソフトウェアや論文派生コンテンツに適用。
クロスライセンス契約
特許権等多岐
相互に権利を許諾(相互ライセンス契約とも言う)。大学・企業間で共同研究成果共有に有用
サブライセンス契約
各種知的財産権
ライセンシーが第三者に再許諾。ベンチャーからサプライヤーへ展開。
ソフトウェアライセンス契約
著作権、特許
プログラム使用を許諾(EULAとも言う)。大学開発ツールの商用化。
オプション契約
特許権、ノウハウ
一定期間ライセンス選択権を付与(ライセンス前評価契約とも言う)。大学がノウハウ開示しベンチャーの事業化判断を支援、オプション行使で本ライセンス移行。

ライセンス契約の事例
■契約例①
権利持分:大学50% 企業50%
費用負担:大学0% 企業100%
実施料率:大学、企業の自己実施は、実施料率0%。第三者への実施は、別途協議とする。

研究、開発に特許を使用する場合でも実施にあたるため、企業自身の実施料率は0%とした。(自社で販売の予定はない)
第三者への実施は、企業が製品開発に時間がかかるため、コストの計算が困難と判断し、製品開発が進んだ段階で設定することにした。

■契約例②
権利持分:大学70% 企業30%
費用負担:大学70% 企業30%
実施料率:大学、企業の自己実施は、実施料率0%。第三者への実施は、純利益の40%。
     本特許を企業に譲渡した場合は、第三者への実施について、純利益の3%。

企業が小さく、高額な出願費用を出せないため、大学が費用負担率を多くする代わりに、収益化が難しいと大学が判断した際に権利を譲渡のうえ、一定の収益が大学に入るような契約とした。また、譲渡時には、それまでにかかった費用に相当する補償金を支払う条件も規定されている。

■契約例③
権利持分:大学50% 他大学50%
費用負担:大学0%  他大学0% 企業100%
実施料率:大学、他大学の自己実施は、実施料率0%。企業の第三者への実施料率は、売上の2%。

大学間での特許を企業に使ってもらう契約を行った。企業は特許の権利は持たないが、特許に係る費用を全て負担することで、特許を使う権利を得た。複数特許の費用負担をしてもらっているため、実施料率は低めに設定している。


学内研究者向けの情報については、下記のリンクよりご確認ください。
学内研究者向け(仮)

昭和医科大学統括研究推進センター(SURAC)研究支援課
〒142-8555
東京都品川区旗の台1-5-8
TEL:03-3784-8019
E-mail:sangaku@ofc.showa-u.ac.jp