臨床研修医募集


2024年度昭和大学江東豊洲病院初期研修プログラムのご案内

昭和大学江東豊洲病院は、豊洲地区の急速な発展に伴う江東区南部地域の人口の急増に対応する目的で前身の豊洲駅前の昭和大学附属豊洲病院から駅より徒歩6分のベイサイドに移転し、2014年3月に新病院として開院しました。当院は、昭和大学の附属病院とし最新の医療機器を備え、専門のスタッフが院内、さらには地域の医療機関と連携をとりながら、診療に当たる最新のシステムを取り入れた病院です。江東区からの要望もあり、特に小児医療、周産期医療、二次救急医療機関、災害拠点病院として対応できる医療機関として設立され、「女性とこどもにやさしい病院」が基本理念になっているのが特徴であります。
 
小児医療に関しては、NICU(新生児特定集中治療室)、「こどもセンター」を設置し、新生児救急医療にも対応し、「周産期センター」では、通常の分娩だけでなく妊娠中の母体の緊急疾患にも対応します。救急医療は二次救急に対応し「救急センター」所属の専門医が常時診療に当たります。他の重要疾患に対しても内科系、外科系の壁を越え個々の患者さんの診療に当たれるようにセンター制が導入され、「消化器センター」「循環器センター」「脳血管センター」「外科系診療センター」「内科系診療センター」において国内トップレベルの医療を提供できるシステムが構築されています。
 
当院では、この様な充実した医療環境の中で臨床研修の目的であるプライマリ・ケアを経験し、最先端の医療を学ぶことが可能であります。さらに、研修目的で来日・来院する外国人医師が多数在籍していることで交流することが可能であり、国際化に対応しうる医学教育の環境が整備されています。また、周辺地域の豊洲市場の開場、近隣のタワーマンションの建設などの急激な開発に伴い、急増する患者さんに対応すべく開院時300床だった当院の病床数も2019年には400床に増床となり、より多くの症例を経験することが可能であります。臨床研修医の生活環境も徒歩3分の場所に病院と同時期に建てられた職員寮の使用ができ、快適な環境の中で臨床研修を行い、多くの成果を挙げることができると確信しています。

昭和大学医師臨床研修センター

昭和大学では、臨床研修の基本理念である「幅広い基本的臨床能力(知識・技術・態度・情報収集力・総合判断能力)を身につけ、医師としての人格を涵養すること」に従い、医学部附属の7病院が協力して研修を実施します。

研修科目は厚生労働省から定められている必修科目(内科6か月、救急部門3か月、地域医療1か月)、選択必修科目(外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科の中から2科目選択)、主に2年目より、複数の選択科を研修することにより、研修医が積極的に研修に取り組めるようにしました。
選択必修科目で不充分だと思われる研修の充実を図るために、2年次選択科目を長期間設定することで、厚生労働省の要求する到達目標達成に必要な研修を補うことを可能にしました。
また、到達目標を達成できると判断した研修医は専門医・総合医を目指すための研修科を選択することも可能にしています。
なお、1年次は原則採用病院にて必修科、選択必修科の研修を行い、2年次には希望により複数の研修協力病院で研修を行うことができます。(受入可能診療科に限ります。特定の科に希望が集中した場合、希望病院・研修科で研修できない場合があります。)

臨床研修病院としての理念・基本方針

臨床研修病院としての理念

【研修理念】

建学の精神「至誠一貫」の精神に基づき、「まごころの医療、安全・安心の医療、地域と連携する医療、医療人の育成、高度医療の推進」という当院の理念のもとで臨床研修を実践する。その中で、医師としての人格を涵養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学および医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般診療において頻繁に遭遇する負傷又は疾病に適切に対応できるよう、プライマリ・ケアの基本的な診療能力(態度・技能・知識)を身につける。また、常に医療人としての品格と向上心を持ち、チーム医療を担う一員としての行動力・決断力・コミュニケーション能力・多職種連携医療を実践する能力を身につける。

基本方針

次のような資質を備えた医療人を育成する。

1. 人間性豊かな医療人  
豊かな人間性と幅広い教養を備え、深い倫理観と洞察力、生命の尊厳について適切な理解と認識を持ち、基本的人権の尊重に努め、安全・安心な医療を最優先することができる。

2. 医療全般にわたる広い視野と高い見識を持つ医療人  
医学、医療の全般にわたる広い視野と高い見識を持ち、常に科学的妥当性に基づきながら、将来の専門性に関わらず、すべての医師に求められるプライマリ・ケアを行うため、探求心を忘れず、知識・技能および態度を習得する。

3. チーム医療のできる医療人  
多職種と連携を密にし、チーム医療の理解し推進に努め、将来的にはチーム医療を担うリーダーとしての役割を発揮する能力、医療安全管理を正しく理解し、安全で納得のいく医療が提供できる能力を養う。

臨床研修医の受賞歴

※人名あいうえお順、当時年次を表記
2022年度
岡本 佳奈(2年次)
・第60回日本心血管インターベンション学会関東甲信越地方会(10/15)Case Award finalist
 「TAV-in-TAV後に待機的PCIを行った超重症大動脈弁狭窄症の1例」

鬼沢 香帆(2年次)
第114回日本消化器内視鏡学会関東支部例会(6/11~6/12) 優秀演題賞(研修医の部)
 「当院で経験した大腸アニサキス症の三例」
第265回日本循環器学会関東甲信越地方会(9/3) Resident Award Finalist
 「心原性ショックにイバブラジンが有効であった抗がん剤治療関連心筋障害の一例」

立石 彩(2年次)
第265回日本循環器学会関東甲信越地方会(9/3) 最優秀賞
 「レジオネラ肺炎治療中に心原性ショックとなった劇症型心筋炎の1例」

2021年度
布施 汐理(2年次)
【第261回日本循環器学会関東甲信越地方会(9/11)】Resident Award優秀賞
 「経カテーテル的大動脈弁留置術中にハイリスク浮動血栓を認めた一例」
・第672回日本内科学会関東地方会(10/9)奨励賞
 「典型的な超音波所見と特異的な臨床所見から鑑別に至った心アミロイドーシスの1例」

和田 一輝(2年次)
・第261回日本循環器学会関東甲信越地方会(9/11)Resident Award finalist
 「サクビトリルバルサルタンで非持続性心室頻拍が減少した症例」

臨床研修医の活動実績

2022年度

【第264回日本循環器学会関東甲信越地方会(6/4)】
 池上 加真(2年次)「経皮的僧帽弁接合不全修復術が奏功した超高齢・急性僧帽弁閉鎖不全症の1例」


【第26回日本病院総合診療医学会学術総会(2/18)】
 岡本 佳奈(2年次)「続発性偽性低アルドステロン症を呈した複雑性尿路感染症の乳児例」

【第26回日本病院総合診療医学会学術総会(2/19)】
 鈴木 絢子(1年次)「骨化頭血腫の小児2例」


【第689回日本小児科学会東京都地方会講話会(3/11)】
 須郷 加奈子(1年次)「スポットビジョンスクリーナーを用いた屈折異常の早期発見」

臨床研修医への教育実績

2023年
【第27回日本病院総合診療医学会学術総会】
・須郷加奈子(初期臨床研修医2年次)、阿部祥英、川嶋南子、糸日谷昭子、平野彩、小菅正太郎
 屈折異常の早期発見にスポットTMビジョンスクリーナーが有用だった一幼児例
2022年
【第24回日本病院総合診療医学会学術総会】
・岩堀真紀(初期臨床研修医)、松橋一彦、浅山真史、他
 夏型過敏性肺炎の一男児例
 日本病院総合診療医学会雑誌2022;18(会議録)

・大根麻梨奈(初期臨床研修医)、阿部祥英、佐々木郁哉、他
 上部尿路感染症患児から分離されたESBL産生大腸菌の酵素型と非カルバペネム系抗菌薬の臨床的有用性
 日本病院総合診療医学会雑誌2022;18(会議録)

【論文発表】
・河原樹(初期臨床研修医)、阿部祥英、金子綾太、前田麻由、渡邊佳孝、梅田陽
 電解質異常と内分泌異常を伴ったアトピー性皮膚炎の小児例-症例報告と既報の集積-
 日本病院総合診療医学会雑誌18:217-224, 2022