eICU

センター紹介

遠隔集中支援システム(tele-ICU)は最近注目されている遠隔医療の一つです。集中治療専門医が不足している現状を踏まえ、複数のICUをネットワークで接続し、その情報を現場から離れた支援センターにいる集中治療専門医が閲覧し、現場ICUのスタッフや患者と双方向通信でつなぐことで支援するものです。昭和大学ではtele-ICUをアジアで初めて導入し、Showa eConnectと名付け2018年4月から運用を開始しました。
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小谷 透

診療体制

旗の台の大学病院内の3つのユニットと15km離れた江東豊洲病院ならびに横浜市にある藤が丘病院と横浜市北部病院のICUが支援センターと接続されており、全108のICUベッドの治療をサポートしています。支援センターには、集中治療科医師と看護師、医師事務補助者の3職種が勤務し、システムが生体情報を収集・自動解析し提供する様々な診断支援アプリと高解像度カメラと音声装置を駆使し現場から収集した情報を総合して、重症患者の病状変化や治療効果の評価を行いながら、主治医チームを支援していきます。支援スタッフはいずれも集中治療の専門知識や経験が豊富な医療者から成り立っています。

診療方針

生体情報データ、医療記録から得られる情報、システムが自動解析する評価指標、画像情報などから総合的に判断し、治療を支援します。また、患者見守りにより現場スタッフの業務負担を一部支援したり、合同カンファレンスに参加し治療方針や診断支援を行います。

主な対象疾患

昭和大学病院のC6ICU、C5CCU、N2ICU・CCU・SCU、救命ICUと江東豊洲病院のICU、ER、2023年より北部病院・藤が丘病院ICUに収容する全ての疾患。
特に、大手術後、敗血症、急性臓器不全(脳卒中、心不全、呼吸不全、腎不全、感染症など)

タッフ紹介

医師名役職専門分野資格
小谷 透教授
診療科長
集中治療
人工呼吸
日本集中治療医学会認定医、日本麻酔科学会指導医、日本呼吸療法医学会呼吸療法認定医
渡辺 太郎助教
診療科長補佐
集中治療
救命救急
小児
日本集中治療医学会認定医、日本救急医学会専門医、日本小児科学会指導医、PALSインストラクター
喜久山 和貴助教
病棟医長
集中治療
救命救急
小児
日本集中治療医学会認定医、日本救急医学会専門医、日本小児科学会専門医、PFCCSインストラクター、NCPRプロバイダー
五十嵐 友美
助教麻酔日本麻酔科学会専門医、日本DMAT隊員
森 麻衣子講師(江東豊洲病院)集中治療日本集中治療医学会認定医、日本麻酔科学会指導医、日本リハビリテーション学会専門医
松下 奈緒非常勤医師救命救急
麻酔
日本救急医学会専門医、日本麻酔科学会専門医、日本内科学会認定医

医療従事者の方へ

診療実績

eICUの運用開始前後の比較研究では、ICU生存率、ICU滞在期間、病院生存率について、統計学的に有意な改善が見られました。また、医師の業務改善にも貢献しています。
詳細は日本集中治療医学会機関誌 journal of intensive Care 2023;11:9をご覧ください。

入院患者数

2021年は6つのユニットに延べ3,619名の入室登録があった。
2022年は6つのユニットに延べ3,146名の入室登録があった。
2023年は8つのユニットに延べ7,112名の入室登録があった。