TAVIの手術方法

原理は、風船付カテーテルで狭くなった大動脈弁を広げます。続けて、折りたためる人工弁をカテーテルで移植します。

通常は全身麻酔で手術を行いますが、呼吸機能が悪い患者さんなど状況に応じて局所麻酔でも行います。開胸の必要がなく、足の付け根を約7mmほど皮膚小切開し、大動脈につながる大腿動脈にワイヤーを挿入し、 ここから太さ5~6mm位のカテーテルを挿入します。カテーテルを通して、血管造影装置(レントゲン)を使用しながら、心臓が拍動している状態で7mm程度に折りたたんだ人工弁(生体弁)を大動脈弁の位置に留置します。手術は1~2時間程度で終わります。
もし、足の付け根の動脈から心臓までの動脈が細すぎる・屈曲しているなどの理由で、足の付け根から人工弁が挿入できない場合は、腹部・肩の血管や左胸を小切開して心臓の先端(心尖部)から挿入する事も可能です。
現在、当院では2種類の人工弁が使用でき、患者さんの解剖や大きさで適切と思われる弁を選択します。

手術が終わったら、麻酔がさめた状態で集中治療室へ移動し、1泊ここで経過観察します。手術翌日には食事が始まり、一般病棟へ移動しリハビリを始めます。もちろんご自分で歩くこともできます。​多くの場合は手術後3~7日程度で退院になります。

TAVIの手術方法