公開講座開催実績

昭和医科大学と品川区は、大学における教育・研究を社会に開放し、文化の向上と保健医療の推進を目指して、公開講座を春・秋で開催しております。
このページでは今年度に開催いたしました、公開講座情報を掲載しております。

【春季公開講座】

第65回 昭和医科大学公開講座
暮らしと健康 ~最先端のがん治療、がんで亡くならないために~

講座内容

食道がんに対する最新の低侵襲外科治療について
講師:昭和医科大学病院 食道がんセンター 教授
 大塚 耕司

 食道がんは、胃がん・大腸がんなどと比較しても予後不良であり、首・胸・お腹と3領域にわたる手術のため身体へのダメージが大きい手術となります。当センターでは1996年より傷の小さい内視鏡外科手術を開始し、ダメージを最小限にして安全に遂行してきました。2018年の保険収載以来、ロボット支援下食道がん手術も行われております。早期がんに対する内視鏡治療から、進行がんに対する外科手術、ロボット手術の利点・欠点も含めて最新治療についてお話しさせていただきます。

体にやさしいがん放射線治療の最前線
講師:昭和医科大学 医学部放射線医学講座放射線治療学部門 教授
伊藤 芳紀

 放射線治療の特徴は、腫瘍に対する優れた効果があること(局所治療)、身体に対する負担が少ないこと(低侵襲)、臓器の形態と機能の温存を図れること(生活の質の維持・向上)です。近年、コンピューター技術の進歩による放射線治療の高精度化や薬物療法、手術との組み合わせにより、多くのがんを治すことが可能になってきています。本講座では、最先端の放射線治療の実際について分かりやすくお話させていただきます。

がんを薬で治す、がん免疫療法の最前線
講師:昭和医科大学 医学部内科学講座腫瘍内科学部門 教授
角田 卓也

 進行がんを薬で治療するがん薬物療法はとても進化しております。今までの抗がん剤では完全に治癒することは不可能でした。最近、たとえステージIVの進行がんでも免疫チェックポイント阻害剤を中心としたがん免疫療法で完治を得られるようになってきました。この画期的な進歩と世界における最新情報について分かりやすくお話しさせていただきます。

ゲノム医療の最前線
講師:昭和医科大学臨床ゲノム研究所  所長
中村 清吾

 あらゆるがんは、遺伝子の異常(変異あるいはバリアントといいます)の積み重ねで生じます。一昨年より、その異常を、ある程度網羅的に調べる検査(遺伝子プロファイリング検査或いは、がんゲノム検査といいます)の一部が、保険適用となりました。
がんの成り立ちを遺伝子のレベルで調べ、最適な治療薬を見出す、或いは、がんになることをいかに防ぐか、最新の取り組みを分かり易くご紹介します。

※中村講師の講座につきましては、機器不具合により録画配信を取り止めております。

【秋季公開講座】

第66回 昭和医科大学公開講座
暮らしと健康 ~いくつになっても美味しく食べよう~

講座内容

オーラルフレイル対策で食べる楽しみいつまでも
講師:昭和医科大学歯学部 口腔健康管理学講座口腔機能管理学部門 教授
古屋 純一

 皆さん、オーラルフレイル対策をしていますか? 最近、フレイル(全身の虚弱)という言葉をよく聞きます。
オーラルフレイルとは、お口のフレイルのことで、お口の働き(口腔機能)が弱った状態です。実は最近の研究から、このオーラルフレイルが要介護の原因になっていることがわかっています。そこでこの講演では、むし歯や歯周病を予防し、義歯を入れることで口腔機能を維持・向上することの大事さについて、わかりやすくお話しさせて頂きます。

レッツ喉トレ!~食べる・話すに必要な筋肉を鍛えよう~
講師:昭和医科大学藤が丘病院 リハビリテーション室 言語聴覚士
一関 千聡

 「食べる」、「話す」は、私たちにとって身近な行為であり、楽しみのひとつです。だからこそ何歳になっても、気にせず安全に食べたいものを食べたいですし、楽しくお話ししたいと私自身も感じています。
 本講座では、「喉トレ」と題して、「食べること」や「話すこと」に必要な筋肉の維持・向上を目指すための知識と方法について言語聴覚士の視点からお話しいたします。

いつまでも元気な体づくり~「その1食」がポイント~
講師:昭和医科大学病院 栄養科 管理栄養士
金木 美佳

 超高齢社会の日本では、健康寿命(心身ともに健康で要介護状態ではない期間)を延伸させる取り組みが行われており、なかでもサルコペニア(筋肉量の減少)とフレイル(虚弱状態)を予防する対策が重要とされています。サルコペニアはフレイルにつながります。
 本講座では、筋肉を落とさないように栄養素をバランス良く摂取するための食事の摂り方についてお話させていただきます。

美味しく食べ続けるための付き合い方  〜 処方薬・市販薬・サプリメント 〜
講師:昭和医科大学薬学部社会健康薬学講座 社会薬学部門  講師
赤川 圭子

 胃腸の調子を悪くする原因には、食事、アルコールだけでなく、薬やサプリメントも影響します。ちょっとした胃腸の調子の悪さであれば、市販薬で対応も可能ですが、自分に合った薬を選べていますか?
 本講演では、市販の胃腸薬の適切な選び方をはじめ、胃腸の調子に影響する薬やサプリメントなどについてもお話します。秋〜年末にかけて胃腸を酷使する時期です。今だからこそ知っておきたい実践できる内容をお話していきたいと思います。


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