歯周病科

お知らせ

診療科紹介

歯周病科_山本松男診療科長
山本 松男
歯周病は、歯垢(デンタルプラーク、口腔内のばい菌)によって歯を支える歯茎に炎症がおき、歯茎が腫れたり歯がぐらぐらしてくる病気です。放置すれば抜歯せざるを得なくなります。歯を支える土台の部分ですので、歯を悪くさせない為だけではなく良い入れ歯や被せもので治療するためにも、歯周病の治療は欠くことができません。また、むし歯と違って歯茎は削ってつめることが出来ないので、治っていくのに時間がかかります。 歯磨きとは、白い歯だけではなく、歯のはえぎわのばい菌を除去することでもあります。普段のブラッシングの回数や上手さ、噛み合わせなど多くの要因が関わるために、治療は数回で終わることもあれば、症例によっては1年近くかかることも珍しくありません。歯科医師も一生懸命治療に当たりますが、患者さんご本人の歯の手入れに負うところが少なくありません。
診療台に座って歯科医師の治療を受けるだけでは治りません。歯科衛生士からも正しいブラッシング方法を習い、ご自身が毎日口腔内や歯の周りのプラークをとる、つまり丁寧なブラッシングを続けられることは欠くことができません。適切な治療と丁寧なブラッシング習慣がそろって初めて歯周病がよくなっていきます。
最近では、歯周病は糖尿病の第6の合併症であるとされ、逆にひどい歯周病により歯周組織から入ったばい菌やその成分は予想以上に動脈硬化症や糖尿病などにも影響をしているかもしれないという報告が増えてきました。
歯・口のためだけでなくからだ全体の健康にとっても、気を配っていきたいものです。

診療体制

当科では、歯周病の予防・治療(再生治療)、歯周病により低下した咬合機能の回復と維持管理を行っています。初診は歯周病を専門とするスタッフが中心となって診察を行い、検査、診断の上、担当医を決定します。その後は担当医が歯周病の診療を担当します。担当医制になっていますが、スタッフ間で密に連携をとり、緊急時は担当医でなくとも対応できるような体制をとっています。

診療方針

一口腔単位で、歯周病の治療を含めた包括的な歯科治療を行っています。患者さんの歯周病だけでなく、う蝕・咬合状態・歯列不正・ブラキシズムなどの口腔内の状態や生活習慣病などの全身的な状態に応じて、予防・治療を行っています。

特徴的な診療領域

歯周病科では、歯周病の予防・治療(再生治療)、歯周病により低下した噛む機能の回復と維持管理を行っています。
  • 歯周病予防・治療:歯周病の発症や重症化を抑制するための治療
  • 歯周組織再生療法:歯周病により失われた歯周組織(歯を支える組織)を再生させるための外科処置
  • 歯周審美外科治療:歯周病により審美性が損なわれた歯茎の形態を改善するための外科処置
  • 歯周補綴治療:歯周病により低下した噛む機能を回復させるためのかぶせ物や入れ歯を作る処置(冠、ブリッジ、入れ歯等の装着)
  • メインテナンス:歯周病の再発の予防と歯周病の治療により回復した噛む機能の維持管理

診療実績

歯周病科_診療実績
保険診療による歯周外科手術等
(2018年4月1日~2019年3月31日)
処置名件数
歯肉剥離掻爬術 (フラップ手術)124
フラップ手術のうちリグロスを用いた処置67
歯肉弁根尖側移動術5
遊離歯肉移植術5
口腔前庭拡張術1
歯根分割掻爬術8
ヘミセクション(分割掻爬)25
小帯形成術2

先進医療による歯周外科手術
(2018年4月1日~2019年3月31日)
 処置名 件数
バイオ・リジェネレーション法(エムドゲイン)19

主な対象疾患

  • 歯肉炎
  • 慢性歯周炎
  • 侵襲性歯周炎

より細かな診療内容や特色の詳細

現在、わが国の成人の7割以上の人は歯周病に罹っています。
歯周病は、歯周病の原因となる細菌が骨を含めた歯を支える組織(歯周組織)に起こす慢性の感染症(炎症)で、時間の経過と共に歯周組織が破壊され、歯がぐらぐらになって噛む機能が低下する病気です。
また近年は、全身の病気と歯周病との関連性が指摘されています。例えば、糖尿病に罹患している場合、歯周病が進行しやすく、治りにくいことが明らかになってきました。一方、歯周病に罹患している場合、糖尿病に悪影響を及ぼすこともわかってきました。したがって、歯周病の予防・治療は、お口の中や全身の健康の維持において重要です。
歯周病科01
そこで、歯周病科では
  • 患者さんの虫歯・歯周病・噛み合わせ・歯並び・歯ぎしりなどのお口の中の状態や生活習慣病などの全身的な状態に応じて、予防・治療を行っています。
  • 一口腔単位で、歯周病の治療を含めた包括的な歯科治療を行っています。
  • 一般的に、歯周病治療を行う中で歯石等が除去できない場合は、歯周外科手術を行うことがあります。歯周外科手術のうち歯周組織を再生させるための外科処置として、歯周組織再生誘導法(GTR法)と歯周組織再生剤リグロス、エムドゲイン®を行っています。

歯周組織再生剤リグロスを用いた外科処置は、歯周外科手術の際に、歯周病に侵された歯根表面に細胞を増やす成長因子を主成分とした歯周組織再生医薬品を用いて、破壊された歯周組織の再生を図る治療法です。低侵襲な治療法ですが、すべての患者さんのケースにできるものではありません。また、悪性腫瘍がある患者さん又はその既往歴のある患者さん、リグロスの成分に対して過敏症の既往歴のある患者さんには使用できません。
歯周病科02
歯周外科手術の際に、歯周病に侵された歯根表面にエムドゲイン®というタンパクを主成分とした生物材料を用いて、破壊された歯周組織の再生を図る治療法もあります。低侵襲な治療法ですが、すべての患者さんのケースでできるものではありません。こちらは以前、先進医療(歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法)の形で提供していましたが、2020年4月より先進医療ではなくなったため、保険外診療として行います。また、保険外診療として各種骨補填材を併用した歯周組織再生療法も行っております。
いずれも低侵襲な治療法ですが、すべての患者さんに適応できるものではありません。手術が可能かどうかは、検査結果より総合的に判断するため電話でのお答えはいたしかねます。詳細につきましては、歯周病科または担当医にお尋ねください。
最先端の機器の導入や新しい治療法の開発を積極的にすすめています。
  • 細菌学的検査システム
  • 口臭測定器(口臭専門の治療はしていません)
  • 歯肉溝滲出液量測定器
  • Er:YAG(エルビウムヤグ)レーザー
  • 口腔内スキャナー
  • エアスケーラー(ペースメーカーを埋め込まれている方でも安心して治療を受けて頂けます)
  • 静脈内鎮静法を併用した歯周外科手術(麻酔科の歯科医師の協力の下、手術に対する患者さんの不安や苦痛を和らげる方法も取り入れています)

スタッフ紹介

医師名役職資格
山本 松男教授・診療科長日本歯周病学会 専門医・指導医
日本歯科保存学会 専門医・指導医
滝口 尚准教授・診療科長補佐日本歯周病学会 専門医・指導医
日本歯科保存学会 認定医
小出 容子講師日本歯周病学会 専門医
日本歯科保存学会 認定医・専門医
日本歯科人間ドック学会 認定医
三森 香織助教日本歯周病学会 認定医
相澤 怜助教日本歯周病学会 認定医
菅野 真莉加助教日本歯周病学会 認定医
日本歯科保存学会 認定医
氷室 沙羅助教日本歯周病学会 認定医
日本歯科保存学会 認定医
山田 純輝助教日本歯周病学会 認定医
清田 萌美助教(歯科)
大谷 貴之助教(歯科)
田中 慧介助教(歯科)
今 美乃助教(歯科)

外来担当医表

歯周病科

医療従事者の方へ

研究内容

  • デンタルバイオフィルム(デンタルプラーク、歯垢)の可視化、評価法
  • デンタルバイオフィルム(デンタルプラーク、歯垢)の除去法
  • インプラント周囲疾患の制御法(主として感染対策)
  • 歯周病・インプラント周囲疾患の病態と組織治癒および再生
  • 付着上皮と歯周組織の、細胞生物学的、分子生物学的、発生工学的解析
  • 歯肉溝滲出液等生体資料の解析
  • 骨芽細胞・破骨細胞・歯根膜細胞等の細胞機能の生化学的解析
  • 全身状態と歯周病との関わり
  • 妊娠と歯周病の関わり(本学産婦人科・周産期センター等との共同研究)
  • 歯周病患者における包括的歯科治療、咬合機能回復と維持
  • 医療機器の開発

医療連携・紹介制度について

紹介状の封筒の宛先に「歯周病科」と必ず明記してください。事前に担当医の了承のない限り、原則、初診担当医が患者さんの病状や通院可能な曜日を考慮した上で、担当医を決めさせていただきます。
緊急の対応が必要な場合や特別な配慮を有する場合は、必ず事前にご連絡をお願い致します。
歯周外科のみのご紹介は、受け付けていません。検査、診断、歯周基本治療から行わせていただきますので、あらかじめご了承ください。
紹介患者さんの受診結果は、来院後速やかに医療連携室もしくは初診担当医からご報告します。紹介患者さんの受診状況に関する照会は、担当医に直接お問い合わせ下さい。

当外来の予約変更について

歯周病科受付
 電話番号(直通):03-5498-1902

受付時間:月曜日~土曜日 9:00~16:00
休診日:日曜日、祝日、創立記念日(11月15日)、年末年始