緑内障の診療について

責任医師:齋藤雄太(准教授) 
緑内障は何らかの原因で視神経が徐々に傷害されて、見える範囲(視野)が狭くなる進行性の病気です。症状は末期になるまで自覚することがありません。そして、緑内障で悪くなってしまった視野はいまのところ治すことができません。そのため緑内障を早く見つけて治療を続け、進行を少しでも遅らせることがとても大切なのです。
 当院では緑内障が疑われたり、治療方針を決めたりする必要がある方を近隣の施設よりご紹介いただき、精査・加療を行っています。治療方針が決まり病状の安定した方や、手術後で経過の良い方は紹介元の施設へ逆紹介をおこない、地域医療と連携をとっています。

診療実績
緑内障(疑いを含む)紹介患者(2020年4月〜2021年3月):283名
緑内障手術件数(2021年1月〜12月)
レーザー選択的線維柱帯形成術(SLT):128件
低侵襲緑内障手術(線維柱帯切開術):54件
濾過手術:60件
チューブシャント手術:2件

検査・治療方針
視力、眼圧、眼底、光干渉断層計(OCT)、視野、隅角などの検査を行います。
他疾患を疑う場合は頭部画像検査や他の眼科検査を行うこともあります。
緑内障の進行を確認するためには3〜6ヶ月毎に検査を繰り返し行います。
緑内障性視野障害の進行が認められる場合は、点眼薬の追加やレーザー・手術による治療を検討します。
現在、「眼圧を下げる」ことが緑内障の唯一の治療法です。緑内障の種類(病型)や進行度合い・年齢・眼圧の値などによって治療方針が異なりますので、詳しくは担当医にご相談ください。