- 昭和医科大学病院附属東病院
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眼窩骨折の診療について
責任医師 恩田秀寿(主任教授)
眼窩の骨は打撲で折れやすく、折れた箇所に外眼筋と脂肪がはさまり、複視や眼球運動痛、眼球陥凹を生じる疾患です。放置することで、その症状が固定してしまうことがあり、整復術が必要になります。当院では、昭和50年代初頭より継続的に本疾患の手術を行なっており、眼窩骨折に対する治療経験が豊富にあります。近年は2012年から2025年にかけて923件の手術実績があり、経過観察症例やセカンドオピニオン症例も含め、数多くの患者様を診療しております。手術件数
| 各年1~12月 | 眼窩下壁骨折 | 眼窩内壁骨折 | 眼窩骨折合計 |
| 2025年 | 63 | 12 | 75 |
| 2024年 | 49 | 14 | 63 |
| 2023年 | 53 | 8 | 61 |
| 2022年 | 54 | 10 | 64 |
| 2021年 | 46 | 8 | 54 |
| 2020年 | 41 | 4 | 45 |
| 2019年 | 56 | 5 | 61 |
| 2018年 | 61 | 13 | 74 |
| 2017年 | 60 | 14 | 74 |
| 2016年 | 72 | 8 | 80 |
| 2015年 | 58 | 13 | 71 |
| 2014年 | 69 | 9 | 78 |
| 2013年 | 87 | 4 | 91 |
| 2012年 | 91 | 1 | 92 |
治療方針
眼窩下壁(眼窩底)の手術は、症例に応じて経皮膚切開または経結膜切開でアプローチをしております。眼瞼皮膚からのアプローチは、まつ毛の真下を眼の幅だけ切開しますが、自然に切開の傷は目立たなくなります。骨折が後方で、範囲が広い症例に対して行っております。一方、結膜からのアプローチは、骨折範囲が前方でかつ狭い場合に適応しております(将来的な下眼瞼内反症を予防するため)。眼窩内壁の手術は、基本的に経涙丘でアプローチしております。骨折部位の整復には、自分の骨をなるべく再利用しますが、骨片が粉砕している場合や骨が大きく欠損している場合には吸収性プレートを使用しております。
全身状態を左右する閉鎖型(トラップドア型)・筋絞扼型は、緊急疾患として対応しております。
眼球内合併症を1割に併発するため、術後も視力・眼圧・眼球運動検査を含めた総合的な眼科診療を行ってまいります。
術後早期からビジョントレーニングを行い、術後の眼球運動の回復を行っております。
眼窩下壁(底)骨折の術前
術後5週 下壁骨折は吸収性プレートで整復されている