専門医からのメッセージ

婦人科腫瘍専門医

日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医からのメッセージをご紹介します。

森岡 幹 医師

産婦人科 森岡幹
専門は婦人科悪性腫瘍で、外来診療・手術を担当しておりますが、悪性疾患ばかりではなく婦人科良性疾患の診療もさせていただいております。良性腫瘍手術(子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症等)や子宮癌検診での異常、急性腹症など地域の先生方からの紹介患者さんも多く、連携を取りあって治療を進めていきたいと考えております。
患者さんや御家族が理解しやすいように時間をとってお話し、患者さんたちがエビデンスに裏打ちされた最良な治療が受けられるよう努力しております。
当院から他の医療機関へのセカンドオピニオンも積極的に勧めておりますので、まずは相談にいらしてください。

佐々木 康 医師

産婦人科 佐々木康幹
産婦人科の佐々木です。普段、診療の中で私が最も大切にしていることは、患者さんと正面から向き合いじっくりと話を伺うことです。どんな状況であろうとも真摯に向き合う姿勢を心がけています。悪性腫瘍の診断、治療は私たち婦人科医のみで行うことはできません。内科、外科、放射線科、病理診断科などの先生とタッグを組み、正確な診断と個々の患者さんの病状に即した最善の治療を実践すべく努力しています。

この他、私が担当している専門分野は、絨毛性疾患と続発性リンパ浮腫です。

絨毛性疾患には胞状奇胎、侵入胞状奇胎、絨毛癌、胎盤部トロホブラスト腫瘍(PSTT)、類上皮性トロホブラスト腫瘍(ETT)、存続絨毛症の6つが含まれます。現在日本での発生件数は低下しており、神奈川県でもこれらを合わせて年間150件程度しか報告されていません。しかしながら、この病気は妊娠に関係したものであり、世の中からなくなることもありません。このような希少な病気ですので、神奈川県では施設を超えて全例登録を行っており、私はこの登録事業の実務担当を任されています。もし絨毛性疾患が疑われた、あるいは診断されたという患者さんは、ぜひご相談にいらしてください。

悪性腫瘍手術で骨盤内、大動脈周囲リンパ節郭清術を受けられた患者さんは、術後に下半身のむくみ(続発性リンパ浮腫)を発症することがあります。リンパ浮腫は日常生活行動の低下を招く重大な副障害の一つであり、できる限り発症早期に発見し手を打つことがその後の悪化を防ぐために重要です。私はそんな患者さんに接し、リンパ浮腫をどうにかしたいと考え、セラピストの資格を取得しました。現在は、日本リンパ浮腫治療学会認定リンパ浮腫療法士として、患者さんの相談にのっています。県内では積極的な治療を行っている施設が少ないので、私たちの施設が少しでもお役に立てるように、本格的な治療外来を開設する準備を行っています。どんな些細なことでも構いませんので、ご心配なことがあれば是非ご相談ください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

竹中 慎 医師

産婦人科 竹中慎
癌の治療に100%正解はありません。患者さん、ご家族と話し合いオーダーメイドの治療を提供することを心掛けています。初期癌であれば手術で癌を取り除けば根治も可能です。一方、進行癌の場合、治療をすべきか、化学療法を継続すべきか、入院すべきかなどは、個々の生き方・背景・家族・症状などで異なるため、患者さん、ご家族とよく協議して方針を決めていきます。患者さん自身が選択した治療方法を後悔することのないよう、どんな治療であっても全力を尽くす所存です。「藤が丘病院産婦人科なら命を預けられる」と思っていただけるように日々精進していきます。

私は腹腔鏡下悪性腫瘍手術を専門としています。子宮体癌手術は保険診療として、子宮頸癌手術は臨床研究として治療を開始しており、腹腔鏡下の悪性腫瘍手術が可能な県内有数の施設となっています。また3D画像を用いたナビゲーションサージェリーの導入の研究も行っております。今後も当院がこの分野で地域および日本の産婦人科を牽引できるように努力して参ります。低侵襲手術をご希望の方はご相談だけでも構いません、ぜひ一度外来にお越しください。適応等も含めて丁寧にご説明いたします。

どうぞよろしくお願い致します

腹腔鏡技術認定医

日本産科婦人科内視鏡学会 技術専門医よりのメッセージをご紹介します。

中山 健 医師

子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症…
これらの病気で困っている方は多いかと思います。
でもなかなか病院に行けない方も多いかと思います。
「忙しいから。」「恥ずかしくて。」「何となく。」
理由は様々かと思います。ただ、自分の体の状態を知るのに、早いに越したことはないと思いませんか?思い立ったが吉日です。
私たちは、内視鏡手術を積極的に行っています。子宮筋腫、卵巣腫瘍、子宮内膜症の病気の方の大部分は、内視鏡手術で治療することが可能です。大学病院であるメリットを生かし、他科と連携し、合併症がある方の手術も行っております。
また初期の子宮体癌に対する腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術、骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨腟固定術も行っております。
たくさんの病院の中で昭和大学藤が丘病院を選んでいただければ幸いです。

竹中 慎 医師

産婦人科 竹中慎
初めまして。私は悪性腫瘍手術など高難度手術に腹腔鏡を導入することをライフワークとしています。初めて腹腔鏡で手術を行ったとき、痛みの少なさ、状態の回復するスピードの速さに衝撃を受け、その技術を身につけたいと思いました。腹腔鏡を知るにつれ、その恩恵は侵襲の少なさだけでは無いことに気づきました。拡大効果による微細構造の認識、狭く深いスペースを得意とする深部到達能は、開腹手術よりも高度で精密な手術を可能にします。
ただし腹腔鏡手術は誰もが出来る手術ではなく、事前準備の質が手術の完遂度を決めると言っても過言ではありません。そのため手術を想定したボックストレーニングや、触覚を補うための豊富な解剖学的知識の習得など、日々の修練が大切です。また自己研鑽に努めるだけでなく、後輩指導にも取り組むことで、腹腔鏡手術の高度な技術が特別ではなく普遍的なものとなることを目指しています。
腹腔鏡手術と言えば「藤が丘病院」と地域の皆様に思っていただけるようになることが私の夢です。安心かつ安全な医療を提供出来るよう、これからも精進する所存です。
どうぞよろしくお願い致します。

受賞歴・学会活動
2014年、2017年  産科婦人科内視鏡学会 学会賞受賞
2017年       産科婦人科内視鏡学会 Suturing Contest Expert部門優勝
2016年、2017年  神奈川県腹腔鏡スキルアップセミナー オーガナイザー

周産期専門医

濱田 尚子 医師

産婦人科 濱田尚子
妊娠したら体調だけではなく、自分の身の回りの環境が色々変わっていきます。
その変化が楽しく思える時もあれば、不安な思いが出てくる時もあります。そのような大切な期間を妊婦さんと一緒に一つ一つ不安を払拭し、妊娠ライフを安心して過ごせるような診療を心がけています。妊娠、出産そして産後まで妊婦さんとご家族をスタッフともども全力でサポートさせて頂ければと思っています。
どうぞよろしくお願い致します。

山下 有加 医師

産婦人科 山下有加
出産は100%安全ということはなく奇跡ともいわれます。それは何もなければラッキーということではありません。適切な準備と管理をおこない、お手伝いをすることで安全に安心して出産していただくことが私達産婦人科医の使命であると考えています。

妊娠中から出産後、患者さんごとに不安なことや困っていることは違います。それに対して一人一人の事情を考慮し私達の専門的な知識、技術を役立てることをモットーに日々診療しています。
出生前診断をはじめとする遺伝学的な相談、超音波診断、特殊な妊娠分娩管理を要する方、難しい産科手術、妊娠中に手術を要する疾患についても対応しています。

私自身も出産を経て、授乳という行為に大変興味をもち、IBCLC(国際認定ラクテーションコンサルタント)として、母乳育児支援について正確な情報をもとに妊娠期出産後の薬の調整や乳房トラブルへの対処など積極的に関わっています。また、安全な分娩を目指し大量出血などの分娩時の緊急事態に備えた、産科救急シミュレーションなどもスタッフ全体で取り組んでいます。
患者さん、そしてご家族が安心・満足していただけることを目指し、これからも日々努力を重ねていきます。