リハビリテーション紹介

心大血管疾患リハビリテーション

主な対象疾患

  • 急性心筋梗塞
  • 安定狭心症
  • 慢性心不全
  • 心臓手術後
  • 末梢動脈疾患など

対象

  1. 心筋梗塞や狭心症など発症後に状態が落ち着いた入院患者さん
  2. 当院退院後、または一般による外来患者さん

特徴

循環器疾患の患者さんに対してレジスタンストレーニングやエルゴ—メータ、トレッドミルを用いての心臓リハビリテーションを行っております。その中で身体機能の低下が著しい入院患者さんにはレジスタンストレーニングを行い、身体機能が向上してきた場合には心機能を考慮した上でエルゴメータやトレッドミルに移行することもあります。身体機能の評価を行い、レジスタンスやエルゴメータ、トレッドミルのどれを行うか選択しております。
理学療法士は医師や臨床検査技師とチームになって心臓リハビリテーションに携わっております。日本心臓リハビリテーション学会に認定された施設であり、学会認定の指導士が在籍しております。
循環器疾患に適正かつ安全で、患者さんの状態に合わせたリハビリテーションプログラムを提供することで、より良いQOLの向上を心がけております
心大血管疾患リハビリテーション1
心大血管疾患リハビリテーション2

心臓リハビリテーションの実際

こちらをご覧ください

脳血管リハビリテーション

「脳血管疾患」とは、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの脳血管疾患、脳腫瘍・脊髄腫瘍などの中枢神経疾患、パーキンソン病などの神経疾患、失語症・認知症などの高次脳機能障害、寝たきりや動かないでおこる不動・廃用症候群を有する人を対象とします。
「内容」は、運動機能・基本的動作能力・応用歩行能力の回復等を目的とする理学療法や、日常生活動作能力・社会的適応能力・高次脳機能障害の回復等を目的とした作業療法、言語聴覚能力・摂食機能の回復等を目的とした言語聴覚療法等の治療法により構成され、いずれも実用的な日常生活における諸活動の実現を目的として行われています。

主な疾患

  • 急性発症した脳梗塞
  • 脳出血
  • くも膜下出血
  • 脳外傷
  • 脳炎
  • 急性脳症(低酸素脳症等)
  • パーキンソン病
  • 多発性硬化症
  • 末梢神経障害などの神経疾患
  • 髄膜炎
  • 脊髄損傷
  • 脊髄腫瘍
  • 脳膿瘍摘出術などの開頭術後
  • 広範性の発達障害

対象

  1. 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、その他の急性発症した脳血管疾患またはその手術後の患者さん
  2. 脳腫瘍、脳膿瘍、脊髄腫瘍、その他の急性発症した中枢神経疾患またはその手術後の患者さん
  3. 発神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害、その他の神経疾患の患者さん
  4. パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋委縮性側策硬化症、その他の慢性の神経疾患の患者さん
  5. 失語症、失認、失行症、高次脳機能障害の患者さん
  6. 難聴や人口内耳埋込等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者さん
  7. 顎・口腔の先天異常に伴う構音障害を有する患者さん
  8. 広範性発達障害(精神遅滞・脳性まひ等)に伴う運動機能・作業機能の障害を有する患者さん
  9. 外科手術または肺炎等の治療時の安静(不動)による廃用症候群、その他のリハビリを要する状態の患者さんで、一定以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力の低下および日常生活動作の低下を来している患者さん

特徴

昭和大学藤が丘病院はもとより、昭和大学病院、昭和大学横浜市北部病院と連携し、早期リハビリテーションを施行された患者さんに対し継続したリハビリテーションを提供しております。
また、医師・看護師・医療相談員等他職種との連携を密にしたチーム医療を実現しております。さらに、社会復帰に備え、外出訓練や家屋評価、外泊指導、地域職員とのカンファレンス等を施行し、地域連携を含めたリハビリテーションを提供しております。
また、回復期病棟においては、365日リハビリテーションを提供しております。一般病棟においては在宅・社会復帰を目標としたリハビリテーションと病態治療を継続しながらのリハビリテーションを患者さん、ご家族のニーズと症状に合わせて提供しております。

呼吸器リハビリテーション

「呼吸器の病気によって生じた障害を持つ患者さんに対して、可能な限り機能を回復・維持させ、これにより患者さん自身が自立できることを継続的に支援していくための医療である」と定義されています。したがって、肺機能に障害を持たれた方々に対して適切なリハビリテーションを提供していくことが必要であります。

主な疾患

  • 急性発症の肺炎
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 間質性肺炎
  • 閉塞性細気管支炎
  • 慢性呼吸不全
  • 肺癌摘出術後
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 肺結核後遺症
  • 気管支喘息
  • 肺線維症

対象

  1. 急性発症した肺炎、無気肺等の呼吸器疾患の患者さん
  2. 肺腫瘍、胸部外傷、肺塞栓、肺移植手術、慢性閉塞性肺疾患(COPD )に対するLVRS(Lung volume reduction surgery)等の呼吸器疾患又はその手術後の患者さん
  3. 慢性の呼吸器疾患により、一定程度以上の重症の呼吸困難や日常生活能力の低下を来している患者さん
          (慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、気管支拡張症、間質性肺炎、塵肺、びまん性汎気管支炎(DPB)、神経筋疾患で呼吸不全を伴う患者さん、気管切開下の患者さん、人工呼吸管理下の患者さん、肺結核後遺症等の患者さん)
              (イ)  息切れスケール(Medical Research Council Scale)で2以上の呼吸困難を有する状態
             (ロ)  慢性閉塞性肺疾患(COPD )で日本呼吸器学会の重症度分類のII以上の状態
              (ハ)  呼吸障害による歩行機能低下や日常生活活動度の低下により日常生活に支障を来す状態
  4. 食道癌、胃癌、肝臓癌、咽・喉頭癌等の手術前後の呼吸機能訓練を要する患者さん
          (食道癌、胃癌、肝臓癌、咽・喉頭癌等であって、これらの疾患に係る手術日から概ね1週間前の患者さん及び手術後の患者さんで呼吸機能訓練を行うことで術後の経過が良好になることが医学的に期待できる患者さん)

特徴

呼吸疾患では、個人個人によって症状、進行状態は様々で、肺・その他心臓の状態、他の内科疾患の状況によって運動の負荷量、頻度を設定していく必要があります。当院では呼吸器内科医からの依頼で主に理学療法士がリハビリテーションを提供しております。
また、呼吸器内科医を中心に他の専門医、臨床検査技師、看護師等と連携したチーム医療を行い、全身状態の全般的な評価、その患者さんに合ったリハビリテーション(呼吸法の習得・呼吸筋ストレッチ体操の指導・日常生活動作の練習・運動トレーニング・排痰の練習・自己管理方法の習得)を提供できるよう努めております。そして少しでも息切れを感じる機会を減らし、生活の質の向上と身体機能の維持・向上を目指しております。

業績

○第23回 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会  平成25年10月15日~16日 東京
  呼吸器外科術後における胸帯の必要性について
   齊藤哲也 城井義隆 井口暁洋 吉川美佳 浅海祐介 磯邉崇 青木いづみ

○第31回 呼吸器外科学会  平成26年5月29日~5月30日 東京
  肺葉切除後早期の吸気量改善率への関連因子
   齊藤哲也 佐野文俊 大橋慎一 林祥子 鈴木浩介 植松秀護 神尾義人 北見明彦 鈴木隆

○第25回 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会  平成27年10月15日~16日 東京
  肺葉切除後残存肺再膨張における3Dレンダリングの試用
   齊藤哲也 城井義隆 松崎文香 井口暁洋 青木いづみ

○第33回 呼吸器外科学会  平成28年5月12日~5月13日 京都
  胸壁切除後の早期吸気量と残存肺代償性膨張について
   齊藤哲也 楯野英胤 大橋慎一 佐野文俊 林祥子 鈴木浩介 植松秀護
   神尾義人 北見明彦 鈴木隆 門倉光隆

○第51回 日本理学療法学術大会  平成28年5月27日~5月29日 北海道
  右上葉切除術後残存肺における術後遠隔期の代償性過膨張と術後早期の吸気量改善率について
   齊藤哲也 楯野英胤 大橋慎一 佐野文俊 林祥子 鈴木浩介 植松秀護 
   神尾義人 北見明彦 鈴木隆 門倉光隆
 
○第9回 神奈川呼吸器外科研究会  平成28年11月19日 神奈川
  肺葉切除症例から考える術後遠隔期の残存肺代償性過膨張と周術期リハビリテーションの可能性
   齊藤哲也 楯野英胤 大橋慎一 佐野文俊 林祥子 鈴木浩介 植松秀護 
   神尾義人 北見明彦 鈴木隆 門倉光隆

運動器リハビリテーション

「運動器」とは骨・関節・筋肉・神経などの身体を支えたり動かしたりする組織・器官の総称です。
「運動器」に関する疾患としては、骨折、変形性関節症、腰痛や頚部痛、肩痛、スポーツ障害などがあります。
「運動器」の疾患は仕事や日常生活の動作、スポーツ動作を困難にし、私たちの生活の質(QOL)を低下させる大きな一因となります。
「運動器リハビリテーション」とは運動器疾患を持つ人々に対して運動療法(ストレッチや筋力強化など)や物理療法、装具療法などを用い身体機能を可能な限り改善することを目的とします。「運動器リハビリテーション」は運動器に障害を持つ人々の日常生活の質(QOL)の維持、向上のために重要な役割を担っています。

主な対象疾患

  • 膝前十字靭帯損傷
  • 膝半月板損傷
  • 反復性膝蓋骨脱臼
  • 変形性膝関節症
  • 変形性股関節症
  • 大腿骨頭壊死症
  • 大腿骨頚部骨折
  • 足関節捻挫
  • 変形性脊椎症
  • 脊柱管狭窄症
  • 椎間板ヘルニア
  • 脊椎圧迫骨折
  • 後縦靭帯骨化症
  • 五十肩
  • 反復性肩関節脱臼
  • 腱板断裂
  • 野球肩
  • 野球肘など

対象

  1. 上記の様な疾患で手術を受けた方
  2. 日常生活で上肢、下肢、体幹に痛みがある方
  3. スポーツ(レクリエーションレベル・競技レベル)を行っていて上肢、下肢、体幹に痛みがある方

特徴

様々な運動器疾患の手術後の方々や、日常生活やスポーツの際、運動器に痛みがある方々に対して入院および外来通院にて運動器リハビリテーションを提供しております。スポーツではレクリエーションレベルから競技レベル、プロ選手に至る様々なレベルの方々のスポーツへの復帰をお手伝いしております。また下肢運動器疾患に対しては必要に応じて患者さんに合わせたインソールを理学療法士が作成しております。

小児のリハビリテーション

脳血管疾患リハビリテーションが中心ですが、運動器疾患リハビリテーションも行っています。全て外来での診療となっています。
小児のリハビリテーション1
小児のリハビリテーション2

主な疾患

  • 脳性麻痺
  • 胎生期、乳幼児期に生じた脳または脊髄障害
  • 先天性または進行性の神経疾患
  • 神経障害による麻痺および後遺症(頭部外傷脳炎など)
  • 先天性の四肢体幹の奇形変形
  • 構音障害
  • 吃音
  • 言語発達遅滞
  • その他発達障害

特徴

リハビリテーション科および小児科からの依頼が中心です。患者様の状態に合わせて言語療法、作業療法、理学療法が処方されます。診療はすべて予約制です。基本的に個別対応となります。