令和6年度 昭和大学入学式を挙行しました
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医学部129名、歯学部101名(うち編入生2名)、薬学部208名、保健医療学部160名(看護学科110名(うち編入生9名)・リハビリテーション学科理学療法学専攻39名・リハビリテーション学科作業療法学専攻11名)の合計598名が医療人としての第一歩を踏み出しました。
久光正学長の告辞(別掲)に続き、小口勝司理事長は祝辞で「本日より、昭和大学の一員となり、青春の新しい1ページが始まります。人生にとって、青春はとても大事なものであり、いくつになっても、忘れられない宝物であります。本学在学中にこの宝物をしっかり磨いてほしいと思います。その第一歩が、富士吉田での寮生活であり、チーム医療教育でもあり、臨床教育でもあります。私達は、皆さんをできる限りの力で援助したいと思います。そして、立派に成長されることを期待しています」と述べました。
続いて、昭和大学宣言を新入生代表の宮本晃慈さん(医学部医学科)の発声に合わせ、新入生および昭和大学関係者一同で唱和しました。
そして、グリークラブ・OBOG有志一同で校歌を斉唱しました。
式の最後の新入生歓迎プログラムでは、歓迎の辞を在学生代表の2名が今後の寮生活やクラブ活動などについてユーモアを交えて語り、Medical All Stars Jazz Orchestraが歓迎の演奏を、応援指導部が新入生へのエールの演舞で和やかな雰囲気となりました。
入学式終了後、新入生はバスに乗車して一路富士吉田キャンパスへ向かいました。









(Medical All Stars Jazz Orchestra)

(応援指導部)






久光 正 学長 告辞
昭和大学に入学された皆さん、ご入学おめでとうございます。そしてご家族の皆さんも、さぞ、お慶びのことと存じます。
私は昭和大学学長を拝命しております久光 正です。皆さんに学長としてお祝いの気持ちと充実した学生生活を送るための考え方についてお伝えしたいと思います。
本学の建学の精神は「至誠一貫」であります。社会に貢献する優れた医療人を育成する。この精神を建学以来持ち続け、多くの医療人を社会に輩出してきました。この度、入学された皆さんもまた、医学、歯学、薬学、保健医療学を修め、優れた医療人になるべく学修を積み重ねることになります。
では優れた医療人とはどのような人をいうのでしょうか。
私は、深い知識、優れた技術、適切な態度(心構え)を備えた人であると考えます。
人体の構造と機能、疾病や損傷、またその治療法などを知っている。これは「知識」です。
検査や治療の手技を正確・迅速かつ効果的に行うことができる。これは「技術」です。
患者さんは物ではなく、心をもった人です。赤ちゃんから老人まで対象年齢は広く、家庭環境もさまざまです。これらの患者さんの気持ち・考えを正しくくみ取り、適切な言葉や立ち居振る舞いで、まごころを持って接する。これは「態度(心構え)」にあたります。
今日から毎日少しずつ、優れた医療人になるために、「頭を鍛え」「技を磨き」「心を養う」のです。
私はこの中でも特に「心を養う」ことの大切さについて強調したいと思います。
「心を養う」ためには「適切な態度を身につける」、「高いコミュニケーション能力を身につける」ことが大切です。富士吉田教育部での寮生活はこれらを育むのに大変適した環境であると思います。「礼儀」「思いやり」「意思の疎通」「友情」これらを育む素晴らしい機会です。この機会を大切にし、富士吉田で過ごす「時」を皆さんが優れた医療人に向かってすすむ価値ある出発点としてください。
ヒトの命には限りがあります。限られた時間の中でどのような活動、仕事、生活をしていくのかがそれぞれのヒトの人生であります。皆さんは将来、医療を基盤とした活動や仕事を人生の中心に据えることを決意して本学に入学されたことと思います。大学で学ぶ時間は決して長くはありません。しかし、学ぶべき事柄は多岐にわたり、その分量も無限にあります。最終目標に向け、その時点での到達目標を定め、効率的に学修することが大切です。教えてもらうという受け身では不充分で、積極的に自ら進んで学ぶ姿勢が極めて重要です。
皆さんは本学に入学して、それぞれの夢を実現しようとしています。ひとつの夢の実現により、次の夢が生まれ、これを実現するとその次が生まれる。このようにしてヒトは成長、進歩するのだと思います。
流通評論家の吉田貞雄氏は「夢の八訓」という考えを示しています。
「夢のある者には希望がある」
「希望のある者には目標がある」
「目標のある者には計画がある」
「計画のある者には行動がある」
「行動のある者には実績がある」
「実績のある者には反省がある」
「反省のある者には進歩がある」
「進歩のある者には夢がある」
希望(夢)、目標、計画(PLAN)、行動(DO)、反省(CHECK)、改善・進歩(ACTION)、希望(夢)とPDCAサイクルを回す前に「夢と希望が心の支えになる、夢を叶えるためには夢をもて」と強調されています。
私は夢(希望)をもつことが目標達成のための重要な原動力であることをお伝えしたいと思います。
先程も申しましたように人の命には限りがあります。「時」はその人の中を通り過ぎていくもののようにも感じられます。
ドイツの詩人シラーは次のように「時」について述べています。
「時の歩みには3通りある。未来はためらいながら近づき、現在は矢のように飛び去り、過去は永遠に静止している」
時の過ぎる早さは変わらないはずですが、私の年齢になると、この「時」の過ぎ方のスピード感はまさにその通りと納得できるものです。ためらいながら近づく未来に自らの夢を映しだし、目標と計画をしっかりと立てておき、矢のように飛び去る現在を情熱をもって行動することが夢を実現するコツといえるように思います。
皆さんは富士吉田で過ごす限られた「時」を大切にしてください。
生涯にわたっておつきあいのできる多くの友人をつくり、課外活動に没頭し、なおかつ大いに学修するようにしてください。矢のように飛び去る「時」を意味ある「時」に色づけしてください。そして皆さんが過ごす4年間あるいは6年間が色彩豊富な素晴らしい「時」になることをお祈りいたします。
こんな言葉があります。
変えられないもの 過去と他人
変えられるもの 未来と自分
皆さんに素晴らしい未来が訪れることを期待しています。
ご入学おめでとうございます
これをもって学長告辞といたします。
令和6年4月7日
昭和大学
学長 久光 正