臨床病理診断科

診療科紹介

【ホームページ使用中】九島 巳樹_1診療科長
九島 巳樹
臨床病理診断科では内視鏡検査や手術等で採取・摘出された組織・臓器、外来や手術室で採取された細胞などから標本を作り病理組織診断、術中迅速診断、細胞診を行っています。標本は病理専門医が顕微鏡観察して診療に必要な最終診断(病理診断)をしています。術中迅速診断は手術中に病変部の病理診断、断端の判定、リンパ節等への転移の有無について凍結切片の標本を作成して診断をします。検体が病理に到着してから約15分で手術室の術者に伝え、手術方針や治療方針の決定に関与しています。以上の病理診断以外に病理解剖も行っており、診療や看護の結果を検証して医療の質の向上をめざしています。

診療体制

病理診断科の医師は、医学部卒業後、臨床研修修了を経てさらに5年以上の病理専攻医教育を受けて、他の診療科医師、臨床検査技師などと共に医療チームを構成する重要なメンバー(病理専門医)として病院内で活躍しています。
当院では病理専門医と細胞診専門医の資格を持つ常勤病理医5名(九島巳樹(特任教授・診療科長)南雲佑(講師)、池田宏美、髙野弓加(助教 医科)、河野葉子(歯科医師)、非常勤病理医4名(飯原久仁子 客員教授、岡田真也 客員教授、秋田英貴 兼任講師、広田由子 兼任講師)、臨床検査技師5名(うち細胞検査士3名)が病理診断業務にたずさわっています。
前述の病理診断業務以外に病理解剖を随時施行し、毎月(8月は休会)CPC(臨床病理検討会)を行っています。

診療方針

臨床病理診断科の医師は患者さんを直接診察することはなく、手術等で摘出された組織・臓器から標本を作り、診療に必要な最終診断(病理診断)を行っています。的確な病理診断をするため、病理医は臨床検査技師や事務担当者と共に働いています。患者さんには主治医を介して病気の診断や治療方針の決定、予後の推定等に関する情報を迅速に提供しています。臨床病理診断科の医師は正しい医療が行われるように意見を述べ、診療の結果を検証し、常に医療の質の向上に努めています。

特徴的な診療領域

組織診、細胞診、術中迅速診断、剖検

対象疾患

より細かな診療内容や特色の詳細

  • 消化器領域の病理診断(内視鏡検査材料の組織診、消化管・肝胆膵の手術材料の組織診など)
  • 呼吸器領域の病理診断・細胞診(喀痰細胞診、気管支鏡検査材料の組織診・細胞診など)
  • 産婦人科領域の病理診断・細胞診(主にスクリーニング)、子宮頸部・体部・卵巣等の生検・手術材料、産科領域の胎盤組織検査など
  • 泌尿器領域の病理診断(尿細胞診、膀胱鏡検査材料の組織診など)
  • その他、病理診断可能な各臓器、組織、細胞材料が病理診断の対象となります。

スタッフ紹介

医師名役職資格
九島 巳樹特任教授
診療科長
日本専門医機構病理専門医
日本臨床細胞学会細胞診専門医・指導医
国際細胞学会フェロー(FIAC)
臨床研修指導医
河野 葉子
客員教授(口腔病理)
日本病理学会口腔病理専門医
日本臨床細胞学会認定細胞診専門医
飯原 久仁子
客員教授日本病理学会病理専門医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
岡田 真也
客員教授日本病理学会病理専門医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
南雲 佑講師
日本専門医機構病理専門医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
臨床研修指導医
日本病理学会病理専門医研修指導医
日本病理学会分子病理専門医
池田 宏美助教(医科)
髙野 弓加助教(医科)

医療従事者の⽅へ

研究内容

旗の台の昭和医科大学病院臨床病理診断科と共同で病理診断学に関する研究を行っています。「病理検体の医学教育・医学研究への利用について」参照。
とくに九島特任教授は産婦人科領域の病理診断と細胞診について研究、診断、教育を専門としており、子宮、卵巣等の腫瘍性疾患に関する研究をしています。病理診断に関するコンサルテーション、セカンドオピニオンなども行っていますが、患者様は主治医を通じてご相談ください。
さらに病理解剖について日本医療安全調査機構、東京都医師会の医療事故調査制度等に協力しています。

診療実績

診断実績等

2021年度2022年度2023年度
2024年度
組織診
7,073件
6,878件6,937件7,402件
細胞診4,509件
4,256件3,851件4,042件
迅速診断
224件
152件136件
137件
剖検
18件
18件
22件15件


医療連携・紹介制度について

病理診断についてのコンサルテーション、セカンドオピニオンあるいは病理解剖につきましては主治医、担当医から臨床病理診断科の医師にご相談ください。すなわち、現在は患者様やご家族からの直接のご依頼には対応しておりませんので必ず主治医の方を介してご相談ください。