骨粗しょう症を予防 カルシウムたっぷりレシピ!

テーマの解説

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昭和大学江東豊洲病院
栄養科 管理栄養士
青塚 光希

骨は常に生まれ変わっています。
カルシウムの摂取量が不足すると、骨吸収(壊れる)が骨形成(造る)を上回り、骨の組織がもろくなります。

カルシウムの目標摂取量は1日に600~800mgです。不足しやすい栄養素ですので、いろいろな食品から積極的に摂りましょう。
 

<骨粗しょう症を予防する食生活のポイント>

ポイント①「バランスのとれた食事」
さまざまな食材からカルシウムを摂りましょう(質のバランス)。豆腐や納豆などの大豆製品、骨ごと食べられる小魚、緑黄色野菜や海藻類など。ただし、シラス干しなど加工品は食塩を多く含むので注意。
カルシウムの吸収率は他のミネラルとのバランスが影響します。インスタント食品や加工品などリンを多く含む食品と同時に摂取するとカルシウムの吸収が阻害されます。逆に過剰摂取は鉄など他の栄養素の吸収を阻害します(量のバランス)。
体内でのカルシウムの吸収を高めるには、ビタミンDが必要です。(ビタミンDを多く含む食品/魚:イワシ、サンマ、サケ/キノコ:キクラゲ、シイタケなど)

ポイント②「牛乳・乳製品の摂取」
牛乳や乳製品は、カルシウムの吸収率が高く、1回の摂取量も多いので効率的です。
乳製品に多く含まれるMBPは破骨細胞のはたらきを抑え、骨芽細胞のはたらきを活性化する機能性たんぱく質です。1日に牛乳200g(コップ1杯)、ヨーグルト100g(1個)摂取を習慣にすると良いでしょう。1日に必要なカルシウムの1/2が摂取できます。
 

<いま、乳和食がひそかな話題に>

乳和食は、味噌や醤油などの伝統的調味料に、「コク」や「旨味」を有している牛乳(成分無調整牛乳)を組み合わせることで、食材本来の風味や特徴を損なわずに、食塩やだしを減らし、美味しく和食を食べてもらう調理法のことです。(Jミルクホームページより)

だし汁と牛乳を1:1にしてコクのある、「牛乳味噌汁」や、卵と牛乳を1:6の割合で、「す」が立ちにくくなめらかな、「牛乳茶碗蒸し」、さらに牛乳と米粉でルーを作れば、簡単でどんな素材にも使える、「あっさりクリーム煮」など、意外な美味しさと、新鮮な味の発見と、手軽なカルシウム補給が同時にできます。