循環器センター 心臓血管外科

診療科紹介

昭和医科大学藤が丘病院 心臓血管外科では、弁膜症、冠動脈疾患、大動脈疾患を中心に、成人心臓血管外科診療を行っています。治療方針は最新のガイドラインを軸に、循環器内科との合同カンファレンスで検討し、循環器センターとして患者さん一人ひとりに最適な治療を選択します。この他救命センターや腎臓内科、内分泌内科、形成外科、脳神経外科など多くの診療科と密に連携をとり、総合的な治療を提供する事を常に心がけております。身体への負担を軽減する低侵襲心臓手術も積極的に取り入れ、地域の先生方からのご紹介・ご相談に迅速に対応します。

心臓血管外科治療の適応に迷う段階でも、お気軽にご相談ください。循環器内科とのハートチームで、患者さんに最適な治療方針を検討します。
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当科の特徴:

低侵襲心臓手術への積極的な取り組み
当科では、従来の胸骨正中切開による手術に加え、患者さんの病状や解剖学的条件に応じて、身体への負担を軽減する低侵襲心臓手術を積極的に検討しています。安全性を最優先にしながら、早期回復と生活の質の向上を目指します。

ガイドラインに基づく標準的かつ個別化した治療
心臓血管外科治療では、手術のタイミングや治療方法の選択が非常に重要です。当科では国内外の診療ガイドラインを診療方針の軸としつつ、年齢、依存疾患、心機能、生活背景を踏まえて、患者さんごとに最適な治療を検討します。

循環器内科と連携したハートチームによる意思決定
外科手術、カテーテル手術、薬物治療、経過観察のいずれが最適かを慎重に判断するため、循環器内科と合同でハートチームカンファレンスを行い、患者さんにとって最も適切な治療方針を検討しています。

弁膜症・大動脈疾患・冠動脈疾患を中心とした成人心臓血管外科診療
2025年は心臓手術総数126例、弁膜症手術57例、胸部大動脈瘤手術23例を施行しました。弁膜症と大動脈疾患は、当科の中心的な診療領域です。

主な対象疾患

1.弁膜症

僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症などに対して、ガイドラインに基づき、循環器内科と連携して治療方針を検討します。可能な症例では自己弁を温存する弁形成術を検討し、患者さんの状態に応じて低侵襲心臓手術の適応も評価します。心房細動を合併する症例では、不整脈に対する外科治療(メイズ手術、左心耳閉鎖など)を同時に検討します。
1787018969368僧帽弁形成術

2.冠動脈疾患

狭心症、心筋梗塞、左主幹部病変、多枝病変などに対して、循環器内科と連携し、薬物療法、カテーテル治療、冠動脈バイパス手術の中から最適な治療方針を検討します。糖尿病合併例、多枝病変、複雑病変など、冠動脈バイパス術が有効と考えられる症例については、患者さんの状態に応じて手術方法を選択します。
1787019513661オフポンプ(人工心肺を用いない)冠動脈バイパス術

3.大動脈疾患

胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤、大動脈解離などに対して、人工血管置換術、ステントグラフト治療を含めた治療方針を検討します。大動脈疾患は、瘤の大きさ、形態、部位、全身状態によって治療方針が大きく異なります。当科ではCT画像をもとに、外科手術とステントグラフト治療の適応を検討し、安全性を重視した治療を行います。

1787020225319オープンステントグラフトを併用した弓部置換術
1787020423064自己弁温存基部置換術

4.成人先天性心疾患・その他の心臓血管外科疾患

成人期に診断された先天性心疾患や、他疾患に合併する心臓血管外科疾患についても、病状に応じて対応します。必要に応じて関連診療科と連携し、治療方針を検討します。

5. 大動脈・腸骨動脈領域の血管疾患

腹部大動脈瘤や腸骨動脈瘤などの大動脈・腸骨動脈領域の血管疾患にも対応しています。末梢血管疾患については、病状に応じて循環器内科、形成外科、関連診療科と連携し、適切な治療方針を検討します。

6. 低侵襲心臓手術

当科では、弁膜症や冠動脈疾患に対して、患者さんの病状や解剖学的条件を慎重に評価したうえで、身体への負担を軽減する低侵襲心臓手術を積極的に検討しています。低侵襲手術は創部が小さいことだけを目的とするものではなく、安全性を保ちながら、術後回復、疼痛軽減、早期社会復帰を目指す治療選択肢です。すべての患者さんに低侵襲手術が適しているわけではありません。当科ではガイドラインと画像評価をもとに、循環器内科とのハートチームで治療方針を検討し、患者さんにとって最も安全で効果的な治療方法を選択します。
1787021656832MICS僧帽弁形成術
1787027287122MICS僧帽弁形成術の術野

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           MICS大動脈弁置換術後の創部

スタッフ紹介

医師名
役職
専門分野
資格
長岡 英気教授成人心臓血管外科、低侵襲心臓手術、弁膜症、大動脈疾患日本外科学会:外科専門医、外科指導医
心臓血管外科専門医・心臓血管外科修練指導者
植込型補助人工心臓実施認定医
低侵襲心臓手術認定医
胸部ステントグラフト実施医
腹部ステントグラフト実施医
臨床実習指導医
博士(医学)
奥村 祐輝助教(医科)
専攻医2年次

外来担当医表

循環器センター 心臓血管外科

医療従事者の⽅へ

昭和医科大学藤が丘病院 心臓血管外科では、地域の先生方からの心臓血管外科疾患のご紹介・ご相談を最優先事項として積極的に受け入れています。手術適応が明確な症例だけでなく、心臓血管外科治療の適応に迷う段階でもご相談ください。循環器内科とのハートチームで、ガイドラインに基づきながら、外科手術、カテーテル治療、薬物治療、経過観察を含めて最適な治療方針を検討します。

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ご紹介・ご相談いただきたい症例

・中等症以上の弁膜症
・僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症
・心不全を伴う弁膜症、心雑音や心エコー異常を契機に手術適応の判断が必要な症例
・僧帽弁形成術や低侵襲心臓手術の適応を相談したい症例
・冠動脈バイパス術の適応相談、左主幹部病変、多枝病変、糖尿病合併冠動脈疾患
・胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤、大動脈解離疑い
・高齢、透析、低心機能、再手術などで治療方針に迷う症例

紹介後の方針

ご紹介いただいた患者さんについては、循環器内科と連携して治療方針を検討し、必要に応じて手術、カテーテル治療、薬物治療、経過観察を含めた方針をご提案します。治療後は紹介元医療機関と情報共有を行い、地域で継続診療できるよう連携いたします。

研究内容

当科では、心臓血管外科診療の安全性向上、低侵襲化、治療成績の改善を目指し、臨床に直結する研究に取り組んでいます。

・弁膜症手術における弁形成手技および治療成績に関する研究
・左心耳閉鎖法を含む不整脈治療の研究
・冠動脈バイパス術中枢吻合デバイスなど、虚血性心疾患に対する低侵襲化に関する研究
・大動脈疾患に対する外科治療・ステントグラフト治療に関する研究
・人工心肺、心筋保護、補助循環を含むデバイスや治療法に関する研究
・ECMOを含む重症心不全・呼吸循環補助に関する研究
・凝固異常を有する患者における心臓血管外科手術時の抗凝固管理に関する研究
・低侵襲心臓手術・ロボット支援心臓手術に関する研究
・手術支援ロボット、力覚提示、手術手技の定量化に関する研究
・心臓移植、DCD心臓移植、体外心臓灌流に関する基礎的・応用的研究
・確実な胸骨閉鎖法および胸骨固定材料の力学的評価に関する研究

医療連携・紹介制度について

当科では心拍動下冠動脈バイパス術など低侵襲な外科的治療を進めてまいりました。
開心術は原則週2件で、年間100件前後を施行しております。
その他、血管手術を適時行っております。
最近は慢性腎不全の血液透析をしている重症な患者さんの開心術が極めて多くなっておりますが、良好な成績をおさめております。
また、循環器内科、リハビリ病院とも綿密な関係を保ち、手術によらない治療、あるいは術後の心臓リハビリなど患者さんの満足度の高い医療サービスを提供しております。
以上の治療を経て、ご紹介いただいた病院へ元気になった患者さんをお返しできるよう診療にはげんでおります。