内科学講座 腎臓内科学部門

講座紹介

診療の案内

血尿・蛋白尿でご来院いただいた患者さんには、外来にて診察した所見より各種検査(血液検査、尿検査および腹部超音波、腎血流超音波、CT、MRIなどの画像診断)を行ないます。その原因が腎疾患によるものと考えられた際に、腎生検による精密検査をすすめています。
腎生検は、約1週間の入院を必要とし、通常月曜日に入院し水曜日に超音波ガイド下で行ないます。採取した組織は、光学顕微鏡、蛍光顕微鏡と電子顕微鏡の3つの方法により観察し確定診断を付け、治療方針を決めます。その結果は十分に説明させていただき、腎組織の写真と説明書は患者さんご自身にも手渡し、どこに転居しても活用できるように配慮しています。

腎炎・ネフローゼ症候群の診療は、当科では腎生検の結果から、抗凝固療法、ステロイドと免疫抑制剤の使用を中心とした治療を選択しています。また、ループス腎炎、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連腎炎、Goodpasture症候群など活動性の高い自己免疫性腎炎や難治性のネフローゼ症候群には、ガンマグロブリン療法の他、血漿交換療法、LDL吸着療法等、患者さんの病態に合わせた最新の治療法を選択し、いずれも良好な治療経過を得ています。

高血圧の中でも本態性高血圧の原因として腎臓の重要性が挙げられています。降圧薬も腎臓の知識なしに使用することはできません。私どもは血圧の管理に必要な日常生活の管理、食事特に塩分、蛋白量の指導そして降圧薬の適切な投与により血圧の管理を行い、脳卒中、心筋梗塞、腎不全の予防に努めております。

慢性腎臓病の原因として、糖尿病性腎症、慢性腎炎症候群、腎硬化症、多発性嚢胞腎などがあり、当科ではその原疾患を考慮し、腎不全と心臓血管病を中心とする合併症の進行を抑制するべく治療を行なっております。食事療法は慢性腎不全治療の中で重要な位置を占めますが、患者さんに自宅で蓄尿を行なっていただき、蛋白、塩分、カリウムなどの食事摂取量を評価する事で、薬物療法の効果を十分に発揮できるよう指導を行なっております。
他に、高血圧、貧血、二次性副甲状腺機能亢進症などの合併症に対してもに薬物療法、日常生活の指導をきめ細かく行ない、治療、予防に努めています。

透析療法については、当院血液浄化センターにて、血液透析、腹膜透析、他の各種浄化療法を行なっています。毎月1回行なわれる血液浄化センター実務者委員会には一般外科、胸部血管外科、泌尿器科、循環器内科、消化器内科、救急医学科の各科医師、病棟とセンターの看護師、臨床工学技師、病院事務員が参加し、各科スタッフが連携しより良い透析療法を行なえるよう取り組んでいます。
これにより、透析導入時のシャントの作成、腹膜透析カテーテルの挿入や導入後のシャント不全、カテーテル感染、二次性副甲状腺機能亢進症、虚血性心疾患、末梢血管障害、消化管出血などの合併症に対しての医療も円滑に行なわれ、全科体制で腎不全の治療に取り組んでいます。また、腎移植も年々症例数が増加しています。

講座員

教員(専任)

役職氏名name
教授本田 浩一Honda Hirokazu
兼担教授伊與田 雅之Iyoda Masayuki
准教授鈴木 泰平
Suzuki Taihei
講師齋藤 友広Saito Tomohiro
講師
加藤 憲
Kato Tadashi
兼担講師久野 芳裕Kuno Yoshihiro
助教(病院直属)林 純一
Hayashi Junichi
助教(病院直属)
森川 友喜
Morikawa Tomoki
助教(病院直属)
稲葉 大朗Inaba Taro
助教(病院直属)美馬 友紀
Mima Yuuki
助教(病院直属)
鮫島 里沙
Samejima Risa
助教(病院直属)
吉田 峻祐
Yoshida Shunsuke
助教(医科)阿部 真希
Abe Maki
助教(医科)
寺戸 成美
Terado Narumi
助教(医科)山下 茉由
Yamashita Mayu
助教(医科)
飯田 菜央
Iida Nao
助教(医科)
梶尾 優希
Kajio Yuuki
助教(医科)
塩見 充加
Shiomi Mika
助教(医科)
下村 知輝
Shimomura Tomoki
助教(医科)
鈴木 智恵香Suzuki Chieka
助教(医科)
西村 太一Nishimura Taichi
助教(医科)
林 詩織
Hayashi Shiori

大学院生

役職氏名name
大学院生小林 和貴
Kobayashi Kazuki
大学院生
植田 雅崇Ueda Masataka
大学院生
鈴木 喬
Suzuki Takashi