リハビリテーション科


診療科紹介

リハビリテーション医学は活動(生活)の障害に対処する医学・医療の領域です。病気やけがの診療だけでなく、その人をとりまく環境に対しても対応することで活動性を高めます。すなわち、機能回復を促進するだけでなく、残された能力を最大限に発揮させ、補装具の使用や環境を整備することで生活の質を改善いたします。具体的には麻痺、筋力低下、変形、痛み、しびれ、先天異常、言語障害、高次脳機能障害、摂食嚥下障害などが対象となります。
DSC01344(笠井・リハ)_加工済診療科長
笠井 史人

診療体制

急性期病院における早期リハビリテーションの充実に努めています。主として、昭和大学病院および昭和大学病院附属東病院の入院患者のリハビリテーションを行っています。また、自宅退院する患者さんへの支援、退院後における障害のフォローアップやリハビリテーションに係る各種の相談なども地域連携に基づいて実施しています。
外来では専門医による障害評価、治療、指導、補装具、嚥下指導、障害児などのリハビリテーション診療を行っています。通院での理学療法・作業療法・言語療法などの機能訓練は行っておりません。ボツリヌス療法も積極的に行っておりますのでご相談ください。昭和大学病院附属東病院では外来装具診を行っています。

診療方針

リハビリテーション科は疾病、外傷、老化などに伴う様々な障害に対応する診療科です。障害は単に機能障害のみならず日常生活活動の能力、社会参加まで多岐にわたるため、リハビリテーション科専門医の診察、処方に基づいてリハビリテーションチームによる総合的アプローチを基本としています。

特徴的な診療領域

ボツリヌス毒素を使った、脳卒中後の手足のツッパリ(痙縮)、片側顔面けいれん、脳性麻痺児の筋緊張に対する治療を得意としています。ボツリヌス毒素Aの筋肉注射に加え自主トレーニングや生活の指導を行います。また装具療法の組み合わせで高い効果を生み出します。

主な対象疾患

  • 脳血管障害(運動障害、筋痙縮、摂食・嚥下障害、高次脳機能障害など)
  • 脊髄損傷、骨・関節疾患(関節リウマチ、腰痛症、骨粗鬆症など)
  • 切断(義肢・装具の作製を含む)
  • 神経・筋疾患(パーキンソン病、ギランバレー症候群、ポリオ後遺症など)
  • 呼吸・循環器疾患(COPD、心筋梗塞、末梢循環障害など)
  • 小児疾患(脳性麻痺、染色体異常など)
  • 悪性腫瘍(がん患者のリハビリテーション)

専門外来

リハビリテーション科
  • ボツリヌス毒素による痙縮外来
  • 小児診
  • 装具診

スタッフ紹介

医師名
役職
専門分野
資格
笠井史人教授
本院診療科長
リハ医学全般
脳卒中
脊髄障害
呼吸器リハ
日本リハビリテーション医学会専門医
日本リハビリテーション医学会指導医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
摂食嚥下リハビリテーション認定士
義肢装具適応判定医
日本内科学会認定内科医
身体障害者福祉法第15条指定医師
ICD(日本集中治療医学会)
永井隆士
准教授
東病院診療科長
リハ医学全般
運動器
骨粗鬆症
整形外科
日本リハビリテーション医学会専門医
日本リハビリテーション医学会指導医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
日本整形外科学会整形外科専門医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本温泉気候物理医学会 温泉療法医
義肢装具等適合判定医
星 瑛里子助教(医科)
リハ医学全般
運動器
栄養・健康維持増進
整形外科
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
日本整形外科学会整形外科専門医
中山麻理
助教(医科)リハ医学全般日本リハビリテーション医学会所属
深澤美葉助教(医科)
リハ医学全般
日本リハビリテーション医学会所属
水間啓太 講師
(神経内科兼担)
脳卒中
神経内科
日本リハビリテーション医学会所属
日本神経学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
日本脳神経超音波学会認定脳神経超音波検査士
森 麻依子
 講師
(江東豊洲病院
集中治療科兼担)
集中治療
麻酔
日本リハビリテーション医学会専門医
日本集中治療医学会認定医
日本麻酔科学会指導医
川手信行(非常勤)
主任教授
藤が丘リハ病院
診療科長
リハ医学全般
脳卒中
補装具
日本リハビリテーション医学会専門医
日本リハビリテーション医学会指導医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
身体障害者福祉法第15条指定医
義肢装具等適合判定医
真野英寿(非常勤)
准教授
江東豊洲病院
診療科長
リハ医学全般
小児リハ
日本リハビリテーション医学会専門医
日本リハビリテーション医学会指導医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
身体障害者福祉法第15条指定医
義肢装具等適合判定医
杉山みづき(非常勤)
リハ医学全般
小児リハ
日本リハビリテーション医学会所属
日本小児科学会専門医
望月 碧(非常勤)
リハ医学全般
日本リハビリテーション医学会所属

外来担当医表

リハビリテーション科

医療従事者の方へ

研究内容

ICUにおける早期離床リハビリテーション、周術期リハビリテーション、地域リハビリテーション、摂食嚥下リハビリテーション、障害者の主体性獲得、音楽リハビリテーション、病後スポーツ再開支援。パラスポーツ支援、小児リハビリテーション、ロボットリハビリテーション等。

診療実績

常時、250人程度の入院リハビリテーションが進行しています。2022年度の新患患者数は4474名でした。嚥下内視鏡検査は204件、嚥下造影検査は46件、装具診察は412件。嚥下回診依頼患者は704件でした。2023年度上半期は新患患者数2515名、嚥下内視鏡検査239件、嚥下造影検査36件、装具診察172件、嚥下回診依頼患者430件でした。

医療連携・紹介制度について

当科では入院でのリハビリテーション診療は受けておりませんが、必要に応じて昭和大学藤が丘リハビリテーション病院などの関連病院にご紹介しています。外来診療においては嚥下機能評価等の各種障害の評価やボツリヌス療法等の治療を行っています。また、外来通院での機能訓練は行っておりませんが、補装具、環境整備、身体障害手帳、各種制度の利用などリハビリテーション全般に関するご相談があればご紹介下さい。